免疫系細胞とヒトiPSニューロン共培養系によるASDの病態解析
Project/Area Number |
22K07586
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52030:Psychiatry-related
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
鳥塚 通弘 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (20588529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山室 和彦 奈良県立医科大学, 医学部, 学内講師 (60526721)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / マクロファージ / T細胞 / iPS細胞 / ヒトiPS細胞 / 炎症 |
Outline of Research at the Start |
ASDの病因・病態は未解明であるが、炎症反応の亢進と免疫系細胞の病態への関与が注目されている。申請者らのグループではASDで機能不全が疑われるマクロファージに着目して解析し、炎症性サイトカインであるTNF-αの発現上昇を見出した。さらに申請者は、マクロファージをヒトiPS細胞由来ニューロンと共培養する実験系で、ASD者のマクロファージは健常者のそれよりもニューロンに悪影響が大きいことを見出しているが、生体内ではこれら炎症反応やマクロファージ/マイクログリアの活性にCD4陽性T細胞の関与が注目されており、細胞培養系でこれら細胞の相互作用とその分子病態を明らかにし、治療薬になりうる薬剤を検索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
先行して行っていた、健常者2名由来のiPS細胞株から分化誘導した興奮性ニューロンと、末梢血単核球から誘導したマクロファージの共培養系を用いた解析を確認した。定型発達者および自閉スペクトラム症患者、各群3名づつの解析は終了していたが、自閉スペクトラム症のHeterogeneity性を考慮して、各群5名づつに対象を増やして、計10名の末梢血単核球由来マクロファージを得て解析を行った。M1マクロファージにおける炎症性サイトカインの高発現と、M1マクロファージがiPS細胞由来興奮性ニューロンの樹状突起を退縮させる効果について、自閉スペクトラム症群で有意に高いことを確認した。また、炎症性サイトカインについては2種類が影響を与えていると思われることを見出した。 確認ができた対象者のうち、まず、定型発達者1名、自閉スペクトラム症患者1名の協力を得て、末梢静脈血を得て、マクロファージの誘導に加え、各種T細胞の分離培養法の確立を行っている。CD4陽性T細胞の分離については可能であると考えられる。CD4陽性CD25陽性のRegulatory T細胞についても分離はできていると考えられる。同対象者から得たマクロファージにこれらT細胞が与える影響については、トランスウェルアッセイを開始している。現在までのところ、マクロファージの発現する炎症性サイトカインに与える影響について、qRT-PCRなどで確認中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞の分離培養法の確立に手間取っている。また、自閉スペクトラム症がHeterogeneityの高い集団であるという認識から、iPS細胞由来興奮性ニューロンに与える影響について、当初の各群3名づつの結果のみで研究を進めるのはリスクが高いと考え対象数を増やしたため、遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
分離培養系の確立を急ぐ。マクロファージの影響が確認できている各群5名の中から、参加者を順次つのって解析を進めていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)