Project/Area Number |
22K07590
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52030:Psychiatry-related
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
栗山 健一 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部, 部長 (00415580)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 不眠症 / 健康不安 / 健康転機 |
Outline of Research at the Start |
高齢不眠症の背景心理として、自身の健康に対する不安を潜在的に有する。そして、しばしば実際の睡眠時間に比し自身の睡眠時間を短く見積もり、時に「全く眠れてない」と表現する睡眠状態誤認を示す。近年、「睡眠状態誤認」は健康寿命と関連することが示されており、高齢不眠者における睡眠時間の主観-客観乖離と健康寿命との関連を明らかにし、心理的な健康不安との関連および、不眠症診断との関連性を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
米国NSRR (National Sleep Research Resource)に格納されたデータベースのうち、MrOS Sleep Studyの2674名の、65歳以上の高齢男性のデータを用いて、睡眠時間の「主観-客観乖離」と、総死亡アウトカムとの関連を検討した。(客観的睡眠時間-主観的睡眠時間)/客観的睡眠時間を誤認指数(MI)と定義し、平均10.8年の追跡期間中の総死亡イベントとの関連を解析したところ、MIは総死亡と直線的な関係を示し、最も低いMI四分位数(対四分位数間MI範囲)は死亡率の上昇と関連したが(HR 1.28; 95%CI 1.12-1.46)、最も高いMI四分位数は死亡率と関連しなかった(HR 0.97; 95%CI 0.85-1.11)。このことより、睡眠時間の主観的過大評価は、高齢男性における総死亡の危険因子である可能性が明らかとなった。本結果は国際科学誌(Scientific Reports, 2022)上で公表した。 さらに現在、当施設の睡眠障害外来不眠症患者における、睡眠時間の「主観-客観乖離」とうつ、不安、健康不安、健康関連QOL等の精神医学的評価指標、血液・生化学検査値を含む各種臨床データとの関連を検討するために、倫理承認を得て、調査を実施中である。 また、「睡眠休養感の欠如」も総死亡リスク(健康リスク)と関連することも示されていることより、睡眠時間の「主観-客観乖離」に「睡眠休養感の欠如」を加え、これらと各種臨床データ、健康転帰との関連を検討する前向き臨床コホート研究も開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画の3計画[ 1)NSRR大規模縦断コホートデータを用いた解析、2)臨床コホートデータを用いた解析、3)不眠有症者を対象とする前向き調査]のうち、1番目の計画は完遂し、2番目の計画を順調に推進している。また、3番目の研究計画も開始しており、3年間の研究期間内に上記3研究計画を遂行することが可能と思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在2番目および3番目の計画も順調に進捗している。国内外の学会に参加し、近隣の研究者と積極的に議論を行い、研究成果の公表に向けて推敲を重ねる予定である。
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