悪性黒色腫の標的α線治療を指向するAt-211標識薬剤開発
Project/Area Number |
22K07686
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鈴木 博元 千葉大学, 大学院薬学研究院, 助教 (00707648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 一郎 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 主任技術員 (60817477)
大江 一弘 大阪大学, 放射線科学基盤機構附属ラジオアイソトープ総合センター, 准教授 (90610303)
渡部 直史 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (90648932)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | アスタチン-211 / α線 / 悪性黒色腫 / ネオペンチル構造 / ヨウ素-125 / 脱ハロゲン / α-メラノサイト刺激ホルモン / メラノコルチン-1受容体 |
Outline of Research at the Start |
悪性黒色腫は皮膚がんの中でも最も予後不良な希少がんであり、遠隔転移を生じた場合には極めて予後不良である。近年、他の治療法がない末期のがん患者に対する治療法として標的α線治療の有効性が報告されていることから、標的α線治療は悪性黒色腫の有効な治療法となり得ると考えた。そこで本研究では、α線放出核種の一つであるAt-211で標識したペプチド薬剤を作製し、悪性黒色腫に対する標的α線治療の有効性を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
悪性黒色腫は皮膚がんの中で最も予後不良であり、遠隔転移を生じた場合には極めて予後不良である。免疫チェックポイント阻害剤の承認・販売に伴い治療成績が改善されているものの治療効果が不十分な患者も多く、新たな治療法の開発が望まれている。近年、他の治療法がない遠隔転移を有する末期のがん患者に対する治療法として標的α線治療の有効性が報告されている。従って、標的α線治療は悪性黒色腫に対しても有効な新たな治療法になり得ると考えた。 そこで本研究では、悪性黒色腫に対する標的α線治療薬剤を開発を目指す。標的α線治療に応用可能なα線放出核種は限られるが、その一つであるアスタチン-211(211At)は従来、化合物と生体内安定に結合することが困難であり、薬剤開発への応用が制限されていた。これに対し、申請者は最近211Atを薬剤に安定に結合できる標識法を開発した。α-メラノサイト刺激ホルモン(α-MSH)は悪性黒色腫に過剰発現するメラノコルチン-1受容体に高い親和性を示すことから、その生体内安定性を改善した種々の誘導体が開発されている。本研究では、申請者が開発した211At標識法を用い、α-MSH誘導体を母体とする悪性黒色腫に対する標的α線治療薬剤を開発する。211At標識部位と母体ペプチドの間に種々のリンカーを導入した211At標識α-MSH誘導体を作製し、悪性黒色腫移植マウスに投与することで、有用な候補薬剤を探索する。最終的に治療効果を検証することで、悪性黒色腫に対する標的α線治療としての有効性を評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
水溶性リンカーとして、D-グルタミン酸を1分子(e)または2分子(ee)導入した125I標識α-メラノサイト刺激ホルモン(α-MSH)誘導体を作製し、水溶性リンカーを導入しなかった125I標識α-MSH誘導体と正常マウス体内動態を比較検討した。その結果、リンカーを導入しなかった場合、肝臓や腸管への集積量が高値であったが、eeリンカーを導入することでこれら臓器への集積が低値となった。一方で、担癌マウスに投与したところ腫瘍集積は低値であったため、eeリンカーのうちのグルタミン酸の一つをD-アスパラギン(en)、またはD-アルギニン(er)に変換した125I標識α-MSH誘導体を新たに作製した。その結果、両誘導体とも腫瘍集積を大きく改善することに成功した。当初の計画では、令和5年度上期まで125I標識体を用いてスクリーニングを実施し、下期にて有望な候補ペプチドを211At標識体へ展開する予定であったが、すでに良好な体内動態を示す候補薬剤を導出することに成功したため、211At標識体も作製し、担癌マウス体内動態を検討した。3種の水溶性ジペプチドリンカー(ee, en, er)を導入した211At標識α-MSH誘導体はいずれも胃や甲状腺などの脱アスタチン化の指標となる臓器への集積量は低値であり、生体内脱アスタチン化に対する高い安定性が示された。また、腫瘍集積を含め、体内動態は対応する125I標識体と同様であった。以上の結果より、治療薬剤への応用が期待できる211At標識α-MSH誘導体を導出できた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は計画を前倒しし、最も高い腫瘍集積を示したerリンカーを有する211At標識α-MSH誘導体について治療薬剤としての有用性を検証する。悪性黒色腫への親和性の検討など未実施の基礎的な評価を行った後、担癌マウスに対する治療実験の実施を計画している。また、より優れた体内動態を示すペプチドの創出に向けてスクリーニングも並行して実施する。具体的には、水溶性リンカーを変更した125I標識ペプチドの検討を引き続き実施する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)
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[Presentation] Alpha-melanocyte stimulating hormone peptide analogs radiolabeled with At-211 via a neopentyl glycol scaffold2023
Author(s)
Hiroyuki Suzuki, Saki Yamashita, Yuta Kaizuka, Kento Kannaka, Yasuhiro Ohshima, Ichiro Sasaki, Shigeki Watanabe, Kazuhiro Ooe, Tadashi Watabe, Noriko S. Ishioka, Tomoya Uehara
Organizer
The 12th International Symposium on Targeted Alpha Therapy
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