Project/Area Number |
22K07720
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
青山 英樹 岡山大学, 大学病院, 副診療放射線技師長 (60769264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 秀信 岡山大学, 大学病院, 助教 (70325124)
吉尾 浩太郎 岡山大学, 医歯薬学域, 講師 (70623297)
松下 利 岡山大学, 大学病院, 主任診療放射線技師 (70899137)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 遠隔操作式後充填装置 / 早期口唇癌・口腔癌 / 画像誘導小線源治療 / セットアップエラー / 口腔内固定具 / 線量計 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、密封小線源と呼ばれる放射性物質(イリジウム192線源)を装備した遠隔操作式後充填装置(Remote After Loading System)の使用による高齢者の早期口唇癌・口腔癌を対象とした照射技術・線量計挿入型口腔内固定具の開発・線量評価方法を検討し、Quality of lifeを重視する治療成績向上に向けて取り組む基礎から臨床応用を目指した研究です。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高齢者の早期口唇癌・口腔癌を対象とした放射線治療技術の一つである遠隔操作式後充填装置(Remote After Loading System、以下、RALS)を利用する照射技術・線量計挿入型口腔内固定具の開発・線量評価方法を検討するものである。研究目的の概要は,まず,模擬腫瘍ファントムを作製し、単純モデルによる線量評価が可能な実験系の構築,次に,照射時の患者口腔内の線量評価が可能な線量計挿入型口腔内固定具(モールド)の開発,最後に前述の基礎研究を考慮可能な治療計画から画像誘導小線源治療までのワークフローを構築し、安全且つ安心な小線源治療の基盤を展開させることを最終目標と定めた。当該年度に実施した研究成果は、前年度の研究期間中にヒトの口腔内への挿入を想定した単純型模型(ファントム)の作製を実施した。ここで研究当初に使用予定としていたガラス線量計素子およびTLD素子は、繰り返し実験を行った結果、ファントムへの正確な位置への穿孔加工と線量計自体の落脱防止加工の困難さによる再現性の確保が困難だと判断し、フィルムタイプ線量計への使用変更を決定した。この線量計はフィルムタイプであるため平面(二次元)の線量分布を容易に把握することが特徴としてあげられる。ここで、線量計の配置の工夫によって口腔内における三次元での線量分布把握への実現も検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度に続き、模擬腫瘍ファントムによる基礎実験を行い検討および考察を行っている。当初予定していた測定デバイス(線量計)は、ガラス線量計およびTLD素子であったが、模擬腫瘍ファントムへの正確な設置が困難を極めた。また、実際に患者口腔内への同時挿入を考慮した際の線量計脱落は、誤嚥などを引き起こすリスクも考慮すると、フィルムタイプ線量計の利用が最良だと判断し研究を継続している。現在までの進捗状況としては、フィルムタイプ線量計に任意に変更した線量を段階的に照射し、線量とフィルム黒化度との関係を調査している。この線量計は、自動現像機を使用した化学薬品による現像処理を必要としないため扱いが比較的容易である。しかし、照射直後からフィルム自体で自己現像の化学反応を始めるため、濃度が安定するまでに概ね24時間程度必要であり、繰り返し実験での結果を照射直後に把握するのに苦慮している。濃度から照射された線量を把握するのにフラットベッドタイプのスキャナーが必要であり、事務用に使用していた物品での解析を実施している。そのため、フィルムタイプ線量計自体の製品精度とフラットベッドタイプスキャナー自体の製品精度の評価も検討項目に加える必要があると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策は、大項目としてフィルムタイプ線量計を用いた線量評価の実現に向けての研究を継続することである。そのためには、まず、フィルムタイプ線量計の製品精度評価を実施することである。測定レンジの把握も重要な要素であり、評価可能な最小線量および最大線量を正確に把握する必要があると考える。この線量計は、製品精度のバラツキにも注意が必要になり、多くのサンプルによる繰り返し測定によって信頼区間の決定が重要になると考えている。また、解析に用いるフラットベッドタイプスキャナーの選択にも注意を注ぐ必要が出てきた。透過光のピクセル値でフィルム濃度を線量に換算する理論であり、スキャナー自体の製品精度(例えば、光源の安定性、CCDカメラの安定性試験)の基礎実験が求められることとなった。これらの測定系を確立させた後、腫瘍模擬ファントムへのフィルムタイプ線量計が可能な穿孔加工を検討後に実施する予定である。この際、口腔内全体の線量の広がり(線量分布)を把握したいため三次元で解析可能な手法を確立することが最良だと考えている。最終的には、腫瘍ファントムでの線量測定および解析による研究系を確立したいと考えている。
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