脂質ラジカルを標的とするラジオセラノスティクスプローブの開発
Project/Area Number |
22K07784
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
山崎 俊栄 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (60636710)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | ラジカル / 脂質 / 放射性同位元素 / プローブ |
Outline of Research at the Start |
セラノスティクスは、画像診断と治療を一体化し、病巣の位置や程度、治療効果を確認しながら、患者個々の状態に応じて最適な医療を提供できる手法であり、近年注目を集めている。しかし、未だ検出不能ながんもあるなど、その実現に向けて、画像診断マーカーの探索は、依然重要な課題となっている。酸化ストレスの亢進は多くのがんで見られる現象であり、有用な診断指標となり得る。そこで、本研究では、がんセラノスティクスの構築に向けて、脂質ラジカルを標的としたラジオセラノスティクスプローブを開発し、脂質ラジカルの標的分子としての有用性を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
ラジオセラノスティクスは、診断用の放射性同位元素と化学的性質が同一または類似し、細胞殺傷性の高いα線やβ線を放出する放射性同位元素の双方を活用した、診断と治療を一体化できる手法であり、盛んに開発が進められている。しかし、未だ検出不能ながんもあるなど、その実現に向けて、画像診断マーカーの探索は、依然重要な課題となっている。一方、酸化ストレスの亢進は多くのがんで見られる現象であり、有用な診断指標となり得ると期待される。特に、脂質アルキルラジカル(脂質ラジカル)は、脂質過酸化の起点となる物質であり、種々の疾患との関連が報告されているものの、がん種に応じた発生量や変動などに関して不明な点も多い。そこで、本研究では、脂質ラジカルを標的としたラジオセラノスティクスプローブの開発を目的とし、脂質ラジカルが、がん病巣を特定し、治療効果を判定できる分子として有用であるかを検証する。 本年度は、放射性同位元素標識脂質ラジカル反応性ニトロキシド誘導体の合成を進めた。脂質ラジカル反応性ニトロキシドにスペーサーを導入するにあたり、官能基変換により生じた異性体の分離同定に時間を要した。得られた異性体の物性を精査したところ、還元反応性にわずかながら差があることが明らかとなり、TEMPO系ニトロキシドの異性体に関する数少ない有用な知見を得ることができた。現在、次のスペーサー導入を検討しているところであるが、得られる化合物の安定性に課題があり、引き続き条件検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
合成中間体として得られる異性体の分離および同定に時間を要したものの、目的分子の合成は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
異性体の分離や・スペーサー導入中間体の不安定性などの理由から合成収量の低下が課題となっており、還元反応性の差がわずかであることから異性体を分離せずに混合物として次の工程に使用する、あるいは、スペーサーの導入条件を検討するなどして対応したいと考えている。その後は、計画通り、標識前駆体の合成、標識検討を実施する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)