Project/Area Number |
22K07795
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
五島 聡 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90402205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
棚橋 裕吉 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (40724563)
市川 新太郎 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (20456479)
兵藤 文紀 岐阜大学, 高等研究院, 准教授 (10380693)
松尾 政之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40377669)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 超偏極 / MRI / 超偏極MRI |
Outline of Research at the Start |
現在の画像診断技術では3mm程度までの転移結節を検出することが可能であるが、原発巣切除後早期に肝転移が明らかになることも多く経験される。核スピンの超偏極技術(DNP)はMRIの感度を増幅し超偏極分子プローブ(13Cやラジカル)を活用することで、がん代謝や細胞死、遺伝子変異(IDH変異)などの機能情報をMRIで可視化できる新たなイメージング技術である。本研究では、転移性肝がんの超早期診断の可能性について、DNP-MRIを用いたがん代謝の時間空間的分子イメージングを実施するとともに、DNP-MRIにおけるがん代謝をバイオマーカーとする抗がん剤の早期治療効果の判別法の構築を目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
「超偏極MRI技術を用いた転移性肝がん超早期診断モデルの開発」に関して岐阜大学と共同で研究を進めている。本研究では、転移性肝がんの超早期診断の可能性について、DNP-MRIを用いたがん代謝の時間空間的分子イメージングを実施するとともに、DNP-MRIにおけるがん代謝をバイオマーカーとする抗がん剤の早期治療効果の判別法等の構築を目的としている。令和4年度においては大腸癌による転移性肝がんモデルマウスの作成に先立ち、モデル作成に用いるColon26癌組織において共同研究先である岐阜大学医学系研究科 腫瘍制御学講座放射線医学分野で起動しているdissolution DNP(Hypersence)を用いて13Cピルビン酸超偏極MRIを開始している。Colon26癌組織においてはピルビン酸/乳酸比率が大きく変化しており、高いピルビン酸代謝活性を有することが確認された。モデルマウスについてはColon26細胞をマウスの門脈、脾臓、肝臓に注入し転移性肝がんモデルの作成を試みているものの、目的外の部位にも腫瘍が形成されるなど、超偏極MRIに適したモデルマウスの作成には苦慮している。作成したマウスモデルについてはいずれも超偏極MRIを用いた13Cピルビン酸イメージング自体は成功しているため、今後も最適モデルを作成しつつ検証を進めることとしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大腸癌組織におけるピルビン酸代謝イメージングを行うに先立ち、Colon26癌組織において超偏極MRI(C13)によりピルビン酸の代謝活性を評価した。Colon26癌組織ではピルビン酸投与後速やかに乳酸ピークを呈することが超偏極MRIにより確認され、ピルビン酸から乳酸への代謝活性を有することが証明された。 続いて大腸癌肝転移モデル作成のため、8匹のマウスにおいて処置を行った。小開腹にて露出させた脾臓に直接穿刺を行いColon26(0.1-0.5mL)注入した。脾臓表面の播種や漏出に伴う腹腔内播種などが見られ、肝転移モデル作成に苦慮した。1匹のマウスにて2mm程度の肝転移を作成することが可能であったが、Colon26を注入した脾臓にも15mmを超える転移巣が形成された。本マウスのピルビン酸イメージングでは脾臓腫瘤での代謝が確認されるのみで、相対的に信号の低い肝臓病変は観察が不十分であった。
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Strategy for Future Research Activity |
肝臓のみに転移巣を有する転移モデルの作成を継続する。今年度に入り経門脈的な注入を試みるもマウス門脈径が細く同定が難しい上に脾臓注入と同様に血管外漏出を認めたため、経門脈的投与は断念した。今後は肝臓への直接穿刺により肝内に微小転移巣を持つモデルを作成し、肝臓内転移巣におけるピルビン酸代謝活性と従来のMRI画像を対比する予定としている。
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