Project/Area Number |
22K07850
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
田中 えみ 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (60823581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安居 輝人 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 ワクチン・アジュバント研究センター, プロジェクトリーダー (60283074)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 早産児 / 臍帯血 / 造血幹細胞 / 脳性まひ / 幹細胞 / 細胞治療 |
Outline of Research at the Start |
小児脳性まひの予防・治療に有望とされている細胞治療であるが、臨床研究中の自己臍帯血幹細胞治療は細胞数が少ないことや自己臍帯血を取得できない状況など、種々の問題の解決が必要である。この研究では小児脳性まひとなり得る低酸素性虚血性脳症に限らず、早産・子宮内感染など多様な臍帯血を対象に、臍帯血幹細胞と治療効果の維持および阻害につながる要因を解析し、その知見をもとに新生児脳障害モデルを用いて臍帯血由来の細胞治療の適正プロトコールを構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
早産児脳障害の特性を理解し細胞治療の可能性を探るため、多様な分娩・周産期因子と臍帯血バイオマーカーとの関連を知ることを目的とした。 臍帯血成分の解析は臍帯血バンキングからの報告が多い。臍帯血の幹細胞性を示すとされるCD34陽性細胞数は、体重が大きい・経膣分娩などの因子と相関しているとされる。臍帯血バンクでは正常分娩が中心であるため、早産児や異常分娩を広くあつかった報告は少ない。臍帯血と周産期因子を調べるにあたり、大阪公立大学医学部附属病院において、多様な分娩背景の46症例を対象とした。総有核細胞数等の患者背景は診療録から取得し、CD34陽性細胞はフローサイトメトリー、各種炎症マーカー(サイトカイン・血清アミロイドA・ adiponectin・PRDX1)はELISAの手法を用いて計測した。 症例の背景は、在胎週数25-40週(中央値37週)、出生体重495-3935g(中央値2352g)、臍帯血pH 7.00-7.41(中央値7.25)。総有核細胞数は多変量解析で経膣分娩、出生体重、臍帯動脈pH(low pH)がいずれも有意であったが、CD34陽性細胞数は有意な関係を見出せなかった。 計測したマーカーのうち、血清アミロイドAは出生体重、臍帯動脈pHで有意であり、アディポネクチンは出生体重、経膣分娩で有意な結果となった。サイトカインおよびPRDX-1は出生体重や経膣分娩、臍帯動脈pHと関連はなかった。 低出生体重児や帝王切開児では総有核細胞数が少なく、一方で胎児ジストレスを示すlow pHは総有核細胞数を増加させた。低出生体重児への細胞治療には増幅や他家細胞などの手法が望まれる。また、胎児ジストレスによる炎症マーカー上昇は、非臨床の低酸素性虚血性脳症モデルでの結果と同様であり、脳性麻痺の転機を予想することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床検体が揃い自施設での解析を進められた。
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Strategy for Future Research Activity |
胎内から出生後における臍帯血幹細胞のダイナミクスを知るために、臍帯血に加えて日齢0,1の児血についてプロテオーム解析を予定している。
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