患者由来大腸オルガノイド移植法を用いたdysplasia-PDOXモデルの開発
Project/Area Number |
22K07957
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
福田 将義 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 講師 (00733627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水谷 知裕 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (80632588)
岡本 隆一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50451935)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 腸上皮オルガノイド / 潰瘍性大腸炎 / Dysplasia / 炎症性発癌 / オルガノイド移植 / オルガノイド / 炎症性腸疾患 / ディスプラジア / 移植 |
Outline of Research at the Start |
炎症性腸疾患に対する治療の進歩に伴い、長期罹患による炎症性発癌や前癌病変であるdysplasiaの合併が多く見られる。その早期発見は重要であるが、内視鏡所見も多様で、遺伝子変異の形式や炎症性発癌のメカニズムなど解明されていない。本研究では、免疫不全マウスに患者由来の大腸dysplasiaオルガノイドを移植することで、dysplasiaを生着させた患者由来同所異種移植(dysplasia-PDOX)モデルを作出する。前癌病変であるdysplasiaそのものを生体内で再現するモデルマウスを作出する本研究の試みは、炎症性発癌の病態メカニズムを明らかにする新規アプローチを開拓することが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
炎症性腸疾患に対する治療の進歩に伴い、長期罹患による炎症性発癌や前癌病変であるdysplasiaの合併が多く見られる。dysplasiaの早期発見は内視鏡サーベイランスの需要な位置を占めるが、内視鏡所見も多様で、遺伝子変異の形式や炎症性発癌のメカニズムなど未だ解明されていないことが多く、より強力な研究モデルの開発が望まれている。本研究では、研究代表者らが独自に開発したEDTA上皮剥離・オルガノイド移植法を用いて、患者由来の大腸dysplasiaオルガノイドを移植することで、免疫不全マウスの直腸部にdysplasiaを生着させた患者由来同所異種移植(dysplasia-PDOX)モデルを作出し、炎症性発癌のメカニズム解明を目指す。オルガノイド培養法とその移植法を利用することで、前癌病変であるdysplasiaそのものを生体内で再現するモデルマウスを作出する本研究の試みは、内視鏡検査による腫瘍の形態学的特徴やその進展を観察しうる革新的なモデルとして、病態メカニズムを明らかにするための新規アプローチを開拓することが期待される。 本年度は、研究代表者の施設において、潰瘍性大腸炎を中心とするIBD罹患患者の内視鏡サーベイランスでdysplasiaを検出した患者を対象として、病変部からの内視鏡下生検検体を用いたdysplasia由来の異型上皮オルガノイド培養樹立を予定した。dysplasiaの明確な診断が得られるケースが少ないことから、潰瘍性大腸炎患者に生じた孤発性早期大腸癌症例の患者を対象として、腫瘍検体からのオルガノイド培養樹立の検討を引き続き行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、潰瘍性大腸炎患者に生じた孤発性早期大腸癌症例の患者を対象として、腫瘍検体からのオルガノイド培養樹立の検討を行なった。内視鏡的粘膜下層剥離術で得られた腫瘍組織より採取した微小な腫瘍検体から安定的に腫瘍細胞を単離、オルガノイド培養し得る条件を見出した。また、生検腫瘍組織を浮遊状態で一定期間培養するorganotipic cultureの条件も見出した。様々な症例の早期大腸癌症例から腫瘍オルガノイド培養を樹立できており、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
樹立した潰瘍性大腸炎関連大腸腫瘍オルガノイドをNSG免疫不全マウスに対して移植することで、PDOXマウスモデルの作出を試みる。引き続き、IBD罹患患者由来のdysplasiaから異型上皮オルガノイドの樹立を目指す。樹立されたオルガノイドは網羅的発現遺伝子解析を実行する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)