網羅的遺伝子発現解析・エピゲノム解析に基づくA型胃炎の分子機構の解明
Project/Area Number |
22K08073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
新美 惠子 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (40646957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨田 秀太 岡山大学, 大学病院, 准教授 (10372111)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | A型胃炎 / 網羅的遺伝子発現解析 / メチル化アレイ / 慢性胃炎 / 胃癌 / A型胃炎 / メチル化解析 |
Outline of Research at the Start |
A型胃炎は、胃粘膜の広汎な萎縮・化生を来し、胃悪性腫瘍発症の誘因となることが知られているが、ヘリコバクター・ピロリ菌による胃炎と比べ、癌化リスクやそのgenetic・epigeneticな変化は殆ど解明されていない。本研究では、内視鏡微小生検検体を用いたエピゲノム解析、ならびに、網羅的な遺伝子発現解析の手法を用いて、A型胃炎の分子基盤に根差した病態や発癌ポテンシャルの解明を行う。ピロリ感染胃炎との相違を解析し、A型胃炎の胃粘膜の慢性炎症から悪性腫瘍へと進展する発癌リスクや、ゲノムワイドなメチル化情報や網羅的遺伝子発現情報を明らかにし、A型胃炎の臨床戦略を確立することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
多施設共同研究の症例集積がCOVID-19の世界的な感染拡大の影響で難航したが、2023年3月までに、A型胃炎32例、ピロリ感染胃炎18例、正常胃12例の検体集積が完了し、全RNAとゲノムDNAの抽出が完了した。このうち、メチル化アレイを計30例に対して、mRNAマイクロアレイを計36例に対して、miRNAマイクロアレイを計9例に対して、施行した。 メチル化アレイについては、世界初のA型胃炎の胃粘膜におけるメチル化状態を解析する研究であり、慢性持続する自己免疫機序による炎症の結果、胃上皮細胞に高度なメチル化状態が誘導されることを発見した。また、メチル化の標的遺伝子として、細胞周期やp53経路に関連する重要な遺伝子のメチル化が起こっていることが確認され、その結果、腫瘍発生リスクを上昇させている可能性が高いことを見出した。ピロリ感染胃炎でも同様の過剰なメチル化が進むことがすでに報告されており、A型胃炎も同様の機序が考えられたが、2つの慢性胃炎では浸潤する炎症細胞の主体が異なっており、メチル化が誘導される遺伝子群も、炎症細胞の違いを反映すると考えられる一定の傾向の違いが認められた。こうしたメチル化の状態の違いが、同じ慢性胃炎ではあっても、発癌ポテンシャルを含めた「A型胃炎とピロリ感染胃炎の病態の違い」を反映していることが示唆された。これらの結果は、Journal of Gastroenterology誌(2022, 57:144-155)に英文原著論文として報告した。 現在、ひき続き、mRNAマイクロアレイとmiRNAマイクロアレイの解析を継続しており、前者は36例のmRNA発現データが、後者は9例のmiRNA発現データがすでに得られている。現在はこの結果に基づくバイオインフォマティクス解析、発現解析、ならびに、分子生物学的な実験を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19による世界的なパンデミックの影響で、多くの医療機関で受診控えが起こったため、A型胃炎やピロリ感染胃炎でフォローされていた患者が内視鏡検査を施行する回数も大きく減じる状況(特に2020年1月~2022年6月)が生じ、この結果、生検サンプルの集積に遅延が生じた。ただ、ゲノムワイドなメチル化解析では、予定よりも解析検体数がやや少なめではあったものも、明確な結果が得られたたため、研究スケジュール通りのデータ解析、ならびに、学術論文の完成と科学雑誌への掲載まで進めることが達成されている。現在は引き続いて、mRNAマイクロアレイとmiRNAマイクロアレイの結果の解析、ならびに、免疫染色や分子機序の解明のための分子生物学実験を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は概ね順調に進んでおり、現在、コード・非コード遺伝子の網羅的な発現解析、これに伴う免疫染色や分子生物学的な実験を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Autoimmune gastritis induces aberrant DNA methylation reflecting its carcinogenic potential.2022
Author(s)
Chihiro Takeuchi, Junichi Sato, Satoshi Yamashita, Akiko Sasaki, Takemi Akahane, Rika Aoki, Mitsue Yamamichi, Yu-Yu Liu, Masayoshi Ito, Takahisa Furuta, Shigemi Nakajima, Yoshiki Sakaguchi, Yu Takahashi, Yosuke Tsuji, Keiko Niimi, Shuta Tomida , Mitsuhiro Fujishiro, Nobutake Yamamichi, Toshikazu Ushijima
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Journal Title
J Gastroenterol .
Volume: 3
Issue: 3
Pages: 144-155
DOI
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Peer Reviewed / Open Access