Project/Area Number |
22K08075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 明子 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (60402385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石黒 洋 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (90303651)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | GLP-1 / 膵外分泌 / 単離小葉間膵管 / 膵導管細胞 |
Outline of Research at the Start |
GLP-1(glucagon-like peptide-1)は栄養素の摂取により下部小腸~大腸に分布するL細胞から分泌されβ細胞からのインスリン分泌を促進し、さらに、AR42J細胞(膵共通前駆細胞モデル)をβ細胞とα細胞に分化させることから膵臓再生の役割が推測されている。本研究は、GLP-1がインクレチン作用に加えて膵液分泌促進機能および膵内分泌細胞の再生機能をもつことを明らかにし、GLP-1を分解するDPP-4(dipeptidyl peptidase-4)の阻害薬が慢性膵炎や膵部分切除後膵臓機能低下による栄養障害および膵性糖尿病に対する治療効果を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
1)目的;2022年度、 GLP-1(glucagon-like peptide-1)がインスリン分泌を促進するインクレチン作用に加え、膵導管細胞に作用し 溶液分泌(HCO3-・水分泌)促進作用をもつことおよびGIPやglucagonなどについても同様に濃度依存的に溶液分泌促進作用があることを明らかにした。2023年度は、モルモット単離小葉間膵管の溶液分泌 (HCO3-・水分泌)に対して、GLP-1、GIP、glucagonそれぞれに対して濃度反応曲線を作成した。2)方法;モルモットの膵臓を摘出し、collagenaseで処理し、実体顕微鏡下で鋭利な針を用いて、直径約100 μm、長さ約500μmの小葉間膵管を単離した。数時 間培養し、両端が閉じて内腔に分泌液が貯留した単離小葉間膵管を、倒立顕微鏡のステージ上で、Cell-Takを用いてカバーガラスに固定し、37℃の重炭酸緩衝液 で表層灌流した。1分ごとに明視野像を取得し、管腔内溶液の変化から溶液分泌(HCO3-・水分泌)速度を求め、膵管上皮の単位表面積あたりで表した。 3) 結果;GLP-1、GIP、glucagonの IC50はそれぞれ、~30 pM、~100 pM、~100 pMであった。GLP-1は食後の血中濃度よりも低い10 pMから有意に膵液分泌を促進し、100 pMでほぼ最大刺激の分泌速度である1.44±0.04 nl/min/mm2(基礎分泌;0.54±0.02)まで達した。GIPは食後の血中濃度よりやや高い100 pMから有意に膵液分泌を促進し、最大刺激の分泌速度は1.25±0.08 nl/min/mm2(基礎分泌;0.48±0.02)であった。グルカゴンは、10 pMから有意に膵液分泌を促進し、最大刺激の分泌速度は1.15±0.23 nl/min/mm2(基礎分泌;0.45±0.07)であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GLP-1(glucagon-like peptide-1)、GIP、glucagonが膵導管細胞に作用し 溶液分泌(HCO3-・水分泌)促進作用をもち濃度依存的に溶液分泌促進作用があることを明らかにした。GLP-1、GIP、glucagonのそれぞれと消化管ホルモンであるsecretinとの単離小葉間膵管の溶液分泌(HCO3-・水分泌)に対する相互影響の実験を行いつつ、RT-PCR法を用いてのモルモット単離小葉間膵管でのGLP-1、GIP、glucagonレセプターの同定やタンパクの発現の 検討を行っており、研究は順調に遂行できていると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
1.GLP-1、GIP、glucagonのそれぞれと消化管ホルモンであるsecretinとの単離小葉間膵管の溶液分泌(HCO3-・水分泌)に対する相互影響の検討:モルモット 単離小葉間膵管をsecretin存在下に重炭酸緩衝液で表層灌流し、ここにGLP-1、GIP、glucagonのそれぞれを加え、溶液分泌(HCO3-・水分泌)に対するsecretin との相互影響を検討する。 2.モルモット単離小葉間膵管でのGLP-1、GIP、glucagonレセプターの同定:モルモットの全膵および単離小葉間膵管におけるGLP-1、GIP、glucagonの同定を RT-PCR法を用いて検討し、タンパクの発現も検討する。モルモット全膵及び膵導管細胞のGLP-1、GIP、glucagonレセプターの発現・局在を免疫組織化学的に検討 する。 3.GLP-1、GIP、glucagonの細胞内pH(BCECF使用)に与える影響の検討:HCO3-/H+輸送体の活性評価 4.GLP-1、GIP、glucagonの細胞内Ca2+(Fura-2使用)に与える影響の検討:Ca2+輸送体(Ca2+チャネル、Na+-Ca2+交換輸送体)の活性評価
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)
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[Presentation] Effects of incretinGLP-1, GIP, and glucagon on fluidpancreatic secretion in guinea-pig interlobular pancreatic duct2022
Author(s)
M. Higuchi, A. Yamamoto, I. Taniguchi, N. Nomura, E.Niwa, M.Nakakuki, M.Yamaguchi, L. Liu, H. Ishiguro
Organizer
第26回国際膵臓学会/第53回日本膵臓学会大会
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Int'l Joint Research