NASHの炎症、線維化におけるPin1の役割解明と臨床応用への展開
Project/Area Number |
22K08077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
神名 麻智 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (10619365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相方 浩 広島大学, 医系科学研究科(医), 専門研究員 (30403512)
山本屋 武 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (50760013)
浅野 知一郎 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (70242063)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | NASH / 脂肪蓄積 / 肝生検標本 / Pin1 |
Outline of Research at the Start |
マウスに脂肪肝やNASHを発症させると、肝のPin1発現量が顕著に上昇する一方、Pin1欠損マウスでは脂肪肝やNASH、さらに肥満の発症に強い抵抗性を示す。すなわち、肥満や脂肪肝の発症にはPin1が必須の役割を果たしていることが強く示唆される。本課題では、培養細胞やマウスを用いた基礎研究と、患者の肝生検サンプルと診療データを用いた臨床研究の両方を行い、最終的には、肝のPin1を阻害することによる新規のNASH治療法の開発を目指したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
Pin1 (peptidyl-prolyl cis-trans isomerase NIMA-interacting 1)は、標的タンパク質の構造変化を行うことにより細胞内シグナル経路の制御および標的タンパク質の安定化などの重要な役割を担っている。既往の研究において、マウスのPin1を欠損させるとNASH(non-alcoholic steatohepatitis)の症状が顕著に抑えられることから、Pin1がNASHの病状進行に関わっていることは明らかである。Pin1のNASH患者への影響を解析するために、本研究では、NASH患者の肝生検を用い、Pin1の免疫染色を行った。その結果、NASH患者では肝移植ドナーと比べて、Pin1発現量が顕著に高く、またその局在性は核に見られることが明らかとなった。さらに核でのPin1の発現率と肝機能低下の指標とを比較したところ、FIB-4 index、 AST、白血球数には相関は見られなかったが、ALTのみPin1発現率との相関性がみられた。また、肝癌培養細胞を用い、パルミチン酸刺激後のPin1の発現を蛍光染色で確認したところ、やはり核で強く発現していた。一方、siRNAによってPin1の発現を抑えたところ、パルミチン酸による脂肪滴の蓄積が抑えられた。以上のことから本研究では、Pin1の発現量増加がNASHに深く関わっていることおよびその局在性が核であることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NASHの病状の進行にPin1の発現が深く関わっていることは示唆されていたが、そのメカニズムについては、解明されていない点が多かった。本研究では、ヒト肝生検サンプルにおいて、NASH発症時にPin1の発現量が顕著に増加し、またその局在性が核にみられることを明らかにした。現時点で、この核移行はNASH特異的にみられている現象の可能性が高い。そのため、当初の目的である臨床応用への展開という点において、Pin1の発現パターンがNASHの病状進行の診断に適用できる可能性が示唆された。同様に、この核移行はHuh7やHepG2などの培養細胞においてもみられ、逆に、Pin1の発現を抑えると、脂肪滴の蓄積も抑えられることから、細胞レベルでもPin1がNASHの進行に深く関わっていることが示唆された。以上のことから、本研究は順調に進捗しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
NASH発症時にPin1が核へ移行することが明らかとなったため、今後はその移行メカニズムについて明らかにしたい。さらに炎症から線維化に至るプロセスに関与するクッパー細胞、星細胞を用いて、脂肪酸刺激後に時間毎にPin1の発現を解析することで、それぞれにおけるPin1の機能的役割とNASH発症への関与を解明する。さらにNASH患者からの肝生検サンプルと臨床データから、脂肪蓄積や炎症、線維化、肝機能低下などと肝Pin1量及び細胞内分布 (核、細胞質の分布割合)との関係性を検討する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Par14 interacts with the androgen receptor, augmenting both its transcriptional activity and prostate cancer proliferation2022
Author(s)
Naito M, Ikeda K, Aoyama S, Kanamoto M, Akasaka Y, Kido Y, Nakanishi M, Kanna M, Yamamotoya T, Matsubara A, Hinata N, Asano T, Nakatsu Y.
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Journal Title
Cancer Med.
Volume: -
Issue: 7
Pages: 8464-8475
DOI
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Peer Reviewed / Open Access