専門的口腔ケアによる心不全患者の予後改善効果に関する検討
Project/Area Number |
22K08166
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
椎名 一紀 東京医科大学, 医学部, 准教授 (70408102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近津 大地 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (30343122)
松本 知沙 東京医科大学, 医学部, 講師 (30433923)
中野 宏己 東京医科大学, 医学部, 助教 (40792239)
池畑 直樹 東京医科大学, 医学部, 助教 (50829455)
近森 大志郎 東京医科大学, 医学部, 兼任教授 (80197607)
冨山 博史 東京医科大学, 医学部, 教授 (90266289)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 心不全 / 口腔ケア / 延伸寿命 / 心不全患者の予後 / 専門的口腔ケア / 心不全治療 / 栄養 |
Outline of Research at the Start |
心不全パンデミックは本邦でも現実的な脅威となりつつあり、その対策は医療経済の観点からも急務である。一方、口腔機能低下は咬合力低下等により低栄養やフレイルに陥る前段階とされ、心不全患者の予後増悪因子の可能性があるが、両者の関連は十分には解明されていない。本研究では、1) 口腔機能低下と、心不全重症度指標および栄養・炎症指標との関連を断面的に検証する、2) 専門的口腔ケアが心不全患者の予後に及ぼす影響を前向きに1年間追跡、検証する、の2点を目的とする。専門的口腔ケア介入により、心不全患者の再入院抑制などの予後改善効果が認められれば、心不全パンデミック抑制の戦略上極めて有用と考えられる。
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Outline of Annual Research Achievements |
高齢化社会に伴い、わが国の心不全患者は増加の一途をたどっている。近年では、新規心不全治療薬や弁膜症に対する低侵襲新規ディバイスなどの導入により、心不全治療は進歩発展しているものの、延伸寿命に対しては未だ不十分である。 一方、近年医科歯科連携が重要視されており、歯科による医科への介入は、栄養状態改善やフレイル予防、感染予防の観点などから延伸寿命につながる可能性が期待されている。また、慢性炎症は動脈硬化の基本病態の1つであるが、口腔内の炎症と動脈硬化の関連は以前より報告されている。我々はこれまで、口腔内フレイルと脈波速度などの血管機能に基づく動脈硬化リスクに関して検討してきた。2023年3月の第87回日本循環器学会学術集会、5月の日本循環器病予防学会では、口腔機能低下症と内臓肥満および動脈硬化の関連について発表を行った。 今回本研究では、最近の高度先進医療と並行して、歯科医と連携した「口腔ケア」が心不全予後改善に有用であるとの仮説に基づき検討を行っている。心不全入院患者を「口腔ケア群」と「対照群」に無作為に割付け、心不全マーカーであるBNPや心不全予後などを比較検討する。現在まで、約30例の心不全患者をエントリーしている。心不全患者の多様化、高齢化により、合併症を多く併せ持った複雑な症例が増えており、除外基準を満たす症例が多く、患者登録が遅れているため、研究プロトコールの一部変更を検討中ではある。口腔ケアの心不全患者に対する有用性が示されれば、延伸寿命はもちろんのこと、心不全患者にかかる医療費削減にもつながる、医療経済的にも非常に有用な研究となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
プロトコールの一部改訂による遅延や、合併症の多い、高齢の心不全患者が多く、除外基準に含まれる症例が多いため
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Strategy for Future Research Activity |
現在の研究計画では腎機能の悪化した症例は除外となっているが、症例が少なければ、このような患者も対象基準に組み入れることも検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)