Project/Area Number |
22K08198
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
原田 睦生 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (90431642)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | CXCR7 / 心不全 / 心筋梗塞 |
Outline of Research at the Start |
Gタンパク質共役受容体(GPCR)の一つであるCXCR7はβ-アレスチンのみを活性化するβ-アレスチン偏向性受容体であり、成体マウス心臓に発現するGPCRのなかで最も発現が高い。申請者らはこれまで、心筋細胞に発現するCXCR7が細胞内シグナル伝達経路を介して心筋梗塞後リモデリング形成過程において心保護的に働くことを明らかにした。本研究は、これまでの研究の過程で発見した興味深い知見(炎症精細胞浸潤の動態)についてその現象のメカニズムを解明するとともに、遺伝子導入効率を飛躍的に発展させた新規AAVベクターを用いてCXCR7遺伝子治療の効果について検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
Gタンパク質共役受容体(GPCR)の一つであるCXCR7はβ-アレスチンのみを活性化するβ-アレスチン偏向性受容体であり、成体マウス心臓に発現するGPCRのなか で最も発現が高い。申請者らはこれまで、心筋細胞に発現するCXCR7が細胞内シグナル伝達経路を介して心筋梗塞後リモデリング形成過程において心保護的に働 くことを明らかにした。
本研究は、これまでの研究の過程で発見した興味深い知見(炎症精細胞浸潤の動態)についてその現象のメカニズムを解明するとともに、遺伝子導入効率を飛躍 的に発展させた新規AAVベクターを用いてCXCR7遺伝子治療の効果について検討する。
まず、CXCR7シグナルの賦活化が心筋細胞における細胞死抑制、肥大シグナル抑制とともに炎症性サイトカインのバランスに影響を与えるかを検討するために、 新生仔培養心筋細胞にCXCR7アゴニストを投与したうえでRNAseqを行い、網羅的に遺伝子発現を解析した。結果、意外なことにマウス心臓で認められていた細胞 死抑制/肥大シグナル抑制を認めず、炎症性サイトカインシグナルについても有意差を認めなかった。現在、この原因について調べるために実験系を修正してい る段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年に引き続き、心筋細胞内CXCR7経路を介したシグナル伝達において、免疫系細胞の賦活化や細胞を促進する因子に変化があるかどうかを確認するため、次のような実験を行っている。
ラット新生仔培養心筋細胞にGαs経路を活性化させるノルエピネフリンで刺激を行い、心肥大・心不全シグナルを誘発させた。これに、CXCR7の特異的アゴ ニストであるTC14012で処理することにより、心肥大・心不全下におけるCXCR7の働きを観察した。結果、CXCR7は心肥大・心不全による細胞死を抑制することが 分かった。次にこれらの細胞の遺伝子発現の変化を網羅的に観察するためにRNAseqを用いて解析した。結果、これまでの実験で想定された心不全シグナルの抑制 や免疫系遺伝子の有意な変化は認められなかった。このため、追加解析を行って別のpathwayを模索し、検証のための新たな実験系を検討している。
VISIUMを用いた空間的遺伝子発現解析を開始しているが、プロトコールの確立が不十分であり、安定した結果が得られていない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
ひきつづき、空間的遺伝子発現解析のプロトコール確立を最優先事項として進める計画である。
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