Project/Area Number |
22K08279
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 勇三 浜松医科大学, 医学部, 助教 (00758435)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 気管支喘息 / 樹状細胞 / CD109分子 / CD109 / 気道過敏性 / 好酸球炎症 |
Outline of Research at the Start |
申請者は動物モデルを用いて①喘息の病態ではDCsやILC2sにCD109分子が強く誘導されること, ②CD109遺伝子欠損下ではアレルギー炎症が著しく減弱することを見出した.GPIアンカーの一種であるCD109分子の生理学的役割は未だ明らかではないが,この結果はCD109分子が,自然免疫と獲得免疫それぞれの主役であるILC2sとDCsを介して,アレルギー炎症の誘導に重要な役割を果たす可能性を示唆している.本課題では,CD109分子に着目した新たなアレルギー機序の解明と,本分子を治療標的としたDCsやILC2sに直接作用する新規治療法の開発に挑む.
|
Outline of Annual Research Achievements |
CD109-/-マウスを用いてHDMによる気管支喘息モデルを作成して検討を行った。興味あることにCD109-/-マウスでは気道過敏性の低下と、BALF中の好酸球数減少が認められた。病理学的にもCD109-/-肺では炎症細胞逡巡や気道壁肥厚が軽減されPAS陽性細胞数も低下していた。肺組織を用いた検討でも、CD109-/- マウス肺では2型サイトカインの発現が低下していた。 次に喘息肺におけるCD109分子の発現を検討したところ、CD109分子は喘息病態において樹状細胞(DC)に誘導されることを見出した.DCに発現するCD109分子の役割を検討するため、DCとCD4+ T細胞と共培養実験を行った。CD109-/- 肺cDC2はWT 肺cDC2と比較して、有意に共培養上清中のIL-13濃度が低下していた。蛍光標識OVAを用いて、in-vivoで樹状細胞の抗原貪食能の検討した。WT肺cDC2と比較してCD109-/- 肺cDC2では抗原貪食能が有意に低下していることを見出した。 DCに発現するCD109分子のアレルギー炎症における意義を評価するために、骨髄由来DC(BMDC)を作成して、WTマウスへの移入実験を行った。この実験により、DCにより誘導されるアレルギー性炎症を直接比較評価した。CD109-/-マウス由来のBMDCを移入したマウスでは,好酸球性気道炎症低下に加えて気道過敏性も減弱し,アレルギー炎症が低下していることが再現された。 抗CD109抗体が新規治療標的となりうるかを検討するため、抗CD109抗体を作成して検討を行った。抗CD109抗体は、抗原感作または抗原チャレンジいずれの時期に投与しても、アレルギー炎症を抑制することが確認された。CD109分子が樹状細胞を介してアレルギー炎症を制御していること。またCD109分子は気管支喘息の新たな治療標的になりうると考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CD109分子が樹状細胞を介してアレルギー炎症を制御していること。また抗CD109抗体によりアレルギー性気道炎症が抑制されることを見出した。このためCD109分子は気管支喘息の新たな治療標的になりうると考えられた。
|
Strategy for Future Research Activity |
気管支喘息の病態では樹状細胞に加えて、2型自然リンパ球の重要性が知られている。このためCD109分子と2型自然リパ球の関わりについてに研究を進めている.
|