Project/Area Number |
22K08287
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
平田 博国 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (60326890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 雅史 獨協医科大学, 医学部, 教授 (00202763)
大和田 高義 獨協医科大学, 医学部, 講師 (30456016)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 気管支喘息 / 気道上皮細胞 |
Outline of Research at the Start |
本研究では重症気管支喘息の発症機構について呼吸器系免疫システムの機能的ネットワークによって立体的に広がる病態構造を分子レベルで解析し,気道炎症の修飾機構における気管支上皮細胞の機能的役割を明らかにする.Adenosine Deaminases Acting on RNA-1(ADAR1)は転写後調節機能により重要で多彩な生体防御的機能をもつことが考えられており,本研究は気管支上皮細胞におけるADAR1の機能解析を通して重症気管支喘息の病態制御機構の解明と新規治療法の開発を目指した基盤研究を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では重症気管支喘息の発症機構について呼吸器系免疫システムの機能的ネットワークによって立体的に広がる病態構造を分子レベルで解析し,気道炎症の修飾機構における気管支上皮細胞の機能的役割を明らかにする.本研究は気管支上皮細胞内の2本鎖RNA編集酵素ADAR1の機能の解析を通して重症気管支喘息の病態制御機構の解明と新規治療法の開発を目指した基盤研究を行う.2023年度は気管支喘息モデルにおけるClub細胞の病態制御機構に対するADAR1の機能を解析するために,気道上皮細胞(Club細胞)特異的にADAR1を欠損させたコンディショナルKOマウス(CC10-Adar1-cKO)に対して卵白アルブミン(OVA)誘導-気管支喘息モデルを作製し, ウイルス感染時の増悪の疑似モデルとしてOVAとPolyI:Cを同時に経気道的に投与して解析を行った.結果を以下に示す.(1)WTマウスと比べてcKOマウスでは好酸球とT細胞の浸潤を認めた.(2) コラゲナーゼ処理による肺由来の分散細胞についてFACS法による解析を行った.WTと比べてcKOマウスにおいてCD44+ST2+CD4+T細胞(活性化メモリーTh2細胞)とILC2の増加を認めた.OVA単独投与時よりもPolyI:C併用投与によりWTとcKOマウスいずれも気道炎症が増強し,WTマウスの炎症はcKOマウスのレベルに近接した.(3)各マウスの肺を酵素処理後に純化抽出した細胞に対するRNAseq解析では, PolyI:C投与によるWTマウスの気道上皮細胞のADAR1遺伝子の発現の減少を認めた.以上より,気管支喘息における感染後の気道上皮細胞よる2型気道炎症増強機構に対してADAR1は抑制的に制御すると考えられた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遺伝子改変マウスの産出が予想より少なかったため,解析に使用するマウスの確保が困難であった.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に引き続き2024年度は重症気管支喘息の基盤的分子病態メカニズムの探索的解明を目的として各マウスの喘息モデルの肺より気道上皮細胞を純化抽出し,RNAシークエンス 法で解析し,細胞特異的な発現変動遺伝子のプロファイル解析とパスウエイ解析および遺伝子・細胞レベルでクラスタリング解析を行う.以上の解析データの統 合的な多変量解析により,気道上皮細胞のADAR1が直接・間接的に産生調節するmicroRNAやmRNAを探索し,気管支喘息の難治化・劇症化関連遺伝子の発現の特徴 を明らかにして気道上皮細胞やADAR1の病理的意義を推定する.
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