Project/Area Number |
22K08291
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
原 弘道 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70398791)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒屋 潤 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90468679)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | cGAS-STING / COPD / cgas-sting |
Outline of Research at the Start |
培養細胞を用いた検討、手術肺組織を用いた検討、マウスモデルを用いた検討を行い、COPD病態進展におけるcGAS-STING系の役割を明らかとする。細胞老化の機序を解明することで老化関連肺疾患であるCOPDの新規治療の開発への足がかりとする
|
Outline of Annual Research Achievements |
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は加齢とともにその頻度が増加する老化関連呼吸器疾患であり、実際にCOPD肺組織では老化した上皮細胞が増加している。COPDの原因は喫煙であり、喫煙誘導細胞老化がCOPD病態に重要と考えられている。 我々はこれまで不十分なマイトファジーによる傷害ミトコンドリアの蓄積や、核膜ラミナ構成タンパクであるLaminB1の発現低下が喫煙誘導細胞老化を促進し、COPD病態に重要であることを報告してきた。cGAS-STING系は通常は外来生物由来の二本鎖DNAを認識して免疫反応を引き起こすが、最近では、DNA損傷因子により誘導される細胞質染色体断片(cytosolic chromatin fragment;CCF)を認識し、細胞老化を制御することが報告されている。そこで、我々は、不十分なマイトファジーに伴うミトコンドリアDNAの放出やLaminB1発現低下によるCCF放出が、cGAS-STING系を活性化し、喫煙誘導細胞老化を制御している可能性を考えた。本研究では、COPD患者肺検体の検討、そして、in vitroとin vivoのCOPDモデルを用いて、cGAS-STING系が喫煙誘導細胞老化及びSASPを制御し、COPD病態進展に関与する可能性を明らかにする。 COPD肺組織におけるcGAS-STING系の活性化の評価を行ったところ、COPD肺組織ではコントロールと比べcGAS、STINGいずれも発現が増加しており、COPDにおけるcGAS-STING系の活性化の可能性が示唆された。一方、COPDと同じ老化関連呼吸器疾患であるIPFではcGAS、STINGいずれの発現も発現の増加はみられたがCOPDに比べると軽度であった。また、分離した気道上皮細胞を用いた検討では、 cGAS-STINGの抑制が喫煙誘導細胞老化を抑制することが示された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究はヒトCOPDの病態を明らかとするための検討である。臨床検体の免疫組織染色の結果から、COPDにおけるcGAS-STING系の活性化の可能性が示唆された。また、In Vitroの検討でも cGAS-STING が喫煙誘導細胞老化に重要であることが示された。条件検討に時間がかかり、やや遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
COPD肺組織でcGAS-STING系の活性が上がっていることを免疫組織染色やホモジェネートを用いて明らかとする。さらに、手術検体から分離した気道上皮細胞を用いたIn vitroの検討で、喫煙刺激がcGAS-STING系の活性に及ぼす影響、喫煙誘導細胞老化におけるcGAS-STINGの役割を明らかとする。細胞老化は老化関連βガラクトシダーゼ染色、Histone H2AX染色、p16とp21発現で検討する。cGAS-STING系の活性化は、STING、TBK1、IRF3の発現量とリン酸化、さらにNF-κBの活性化で評価する。SASPは、IL-1β、IL-6、IL-8をqPCRとELISA法で評価する。 さらに、喫煙刺激によるcGAS-STING系の活性化の機序を明らかとする。傷害ミトコンドリア蓄積とミトコンドリアDNAがcGAS-STING系の活性化に関連していることが予想されるため、PARK2ノックダウン、あるいは、PARK2を過剰発現のcGAS-STING系の活性化への影響を確認する。さらに、 CCCP刺激によるミトコンドリア除去の影響も確認する。
|