Project/Area Number |
22K08292
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
宮川 英恵 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (90869413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 弘道 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70398791)
皆川 俊介 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70468685)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | フェロトーシス / 難治性喘息 / COPD / 気管支喘息 |
Outline of Research at the Start |
気管支喘息病態には気道の慢性炎症が重要な役割を果たす。気道炎症は、好酸球やリンパ球などの炎症細胞に加えて、気道上皮細胞など気道構成細胞も関与する。喫煙による気道上皮細胞障害は、特に気管支喘息難治病態における重要な病態規定因子であるが、そのメカニズムの詳細は明らかではない。今回、我々は、鉄依存性の新たなregulated cell death (RCD)であるフェロトーシスが喫煙と関連した気管支喘息病態難治化に果たす役割を検討する。本検討により、喫煙による喘息病態難治化の病態理解だけでなく新規治療法開発の手がかりも得られる可能性がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
気管支喘息病態には気道の慢性炎症が重要な役割を果たす。気道炎症は、好酸球やリンパ球などの炎症細胞に加えて、気道上皮細胞など気道構成細胞も関与する。喫煙による気道上皮細胞障害は、特に気管支喘息難治病態における重要な病態規定因子であるが、そのメカニズムの詳細は明らかではない。今回、我々は、鉄依存性の新たなregulated cell death (RCD)であるフェロトーシスが喫煙と関連した気管支喘息病態難治化に果たす役割を検討する。GPx4遺伝子改変マウスを使用し、喫煙暴露に引き続いて慢性OVA吸入を加えた喫煙誘導性の難治性喘息モデルを作成し、気道抵抗や気道病変進展に対する喫煙誘導性フェロトーシスの関与を明らかにする。さらに喫煙歴のある喘息患者及びAsthma-COPD overlap(ACO) 患者肺組織及び分離気道上皮細胞におけるフェロトーシスを評価し、臨床指標との関連性を明らかにする。本検討により、喫煙による喘息病態難治化の病態理解だけでなく新規治療法開発の手がかりも得られる可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
WTマウスを用いた喫煙暴露+OVAモデル(6週間)作成検討では気道周囲線維化および炎症の増加を認め、喫煙による難治性喘息モデルは作成できた。このモデルはCOPD単独のマウスモデルと比して気道抵抗、静肺コンプライアンス、気道過敏性(airway hyperresponsiveness)、BALでの好酸球数が上昇した。しかしながらフェロトーシスが優位に亢進することが確認できておらず、さらに実験を重ねていく予定である。またGPx4+/-マウス*,GPx4トランスジェニックマウスの繁殖状況も不良であり、今後これらを用いた検討が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
wild type (WT)およびGPx4+/-マウス*,GPx4トランスジェニックマウス*(*北里大学より供与)を使用する。1日1時間、週5日間、計8週間の全喫煙暴露により、喫煙によるフェロトーシス亢進モデルを作成する。その後、卵白アルブミン(ovalbumin:OVA)腹腔内投与にて感作した後に、OVAを経鼻投与により週2回、6週間暴露する。呼吸機能として気道抵抗、静肺コンプライアンス、気道過敏性(airway hyperresponsiveness)をflexVent (Emka)で計測する。これらモデルマウスは肺からの気管支肺胞洗浄液を採取する。気管支肺胞洗浄液の細胞数と分画を計測するとともにDAMPsやサイトカインをELISA法にて測定する。肺を採取後、肺組織の気道経と気道壁、また気道周囲の炎症細胞浸潤を含め定量的に評価する。同時にフェロトーシスはTUNEL染色およびPeal-DAB染色の二重染色で評価する。ROSによる傷害の指標としてHistone H2AX染色及び抗8-OHdG抗体による免疫組織染色を行う。GPX4トランスジェニックマウスではフェロトーシスが抑制され、一方GPx4+/-マウスではフェロトーシスが亢進することを我々は報告しており、これらマウスモデルを使うことにより、喫煙刺激で誘導されるフェロトーシスの喘息病態に与える影響が明らかにする。我々はさらにフェロトーシスを効率的に阻害する既存薬剤を喫煙マウスに投与することでフェロトーシスをターゲットとした難治性喘息への治療応用の可能性も検討する。
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