Project/Area Number |
22K08360
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53040:Nephrology-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
庄司 哲雄 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (40271192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森岡 与明 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (30382154)
森 克仁 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (60382040)
仲谷 慎也 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (80701325)
繪本 正憲 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (90275248)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | リン毒性 / 血清石灰化傾向(T50) / Calciprotein particle / フレイル / 認知機能 / コホート研究 / 透析患者 / 慢性腎臓病 / calciprotein particle |
Outline of Research at the Start |
透析患者を含む慢性腎臓病では老化現象が促進される。老化促進因子としてcalciprotein particle (CPP)が発揮する「リン毒性」に関心が高まっている。しかし、ヒトにおいてCPP関連指標と老化表現型との関連を明らかにした研究はまだない。本研究の目的は、血液透析患者における老化表現型(フレイルや認知機能低下)に対するCPPの関与を明らかにすることにあり、CPPの指標としてserum calcification propensity (T50)を測定する。この研究によって慢性腎臓病における老化促進の機序解明が進み、予知や予防法の開発、一般高齢者への応用も期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5(2023)年度は、次の3つのゴールを設定しプロジェクトを進めた。 (1)T50とフレイル:解析が遅れている。 (2)T50と認知機能:認知機能3MSの分布が偏っていたことから、正規分布に近似するための数学的な変換式[3MS’= 2-Log10(101-3MS)]を考案し、3MS’を従属変数とする重回帰分析を実施した。3MS’に対してT50は有意な関連性を示さなかったが、血清リン低値、血清マグネシウム低値が3MS’低値と独立した関連性を示した。 (3)その他の解析:①SF-36と感染症アウトカムとの関連性: 解析対象は1464人血液透析患者で、追跡期間中に総死亡(ACM)が384人に認められ、感染症入院が321人、そのうち143人が死亡した。SF-36 Physical component summary score (PCS)低値は感染症入院、および感染症入院後の死亡と有意に関連した。②SQと総死亡との関連性:「この患者が6カ月後に死亡したら私は驚くだろうか?」という医療者(例えば看護師)の問い(SQ)に対し「驚かない」(SQ-No)との回答は患者の予後不良を予測するが、医療者が患者の何を感じ取っているのかは明らかではない。本研究では、SQは患者のフレイル、低栄養(GNRI)、あるいは健康関連QOL(SF-36 PCS)を評価しているとの仮説を立てた。994人の血液透析患者を解析対象とし、SQ、フレイル、GNRI、SF-36 PCSのそれぞれがACM(N=248)を有意に予測することを確認。次いで、SQとACMの関連性はフレイルやGNRIとは独立していること、しかしSF-36 PCSとは独立していないことが示された。これらの結果からSQは患者自身が感じている健康感を看護師が直感的に感じ取っているものと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度に計画していた解析の一部に遅れがあるものの、前年度に繰り上げていたものもあり、全体としてはおおむね予定通りに進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる令和6年度の計画は以下の通りである。(1)解析結果を学会発表および論文発表する。これには①認知機能と関連因子の横断解析、②SF-36と臨床アウトカムの解析、③死亡予測におけるSQの意義が含まれる。(2)遅れている解析を進める。これには認知機能の経年的変化を予測する因子の特定が含まれる。
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