Project/Area Number |
22K08370
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53040:Nephrology-related
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
深水 圭 久留米大学, 医学部, 教授 (80309781)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | IL-10 / Breg / AKI / CKD / aptamer |
Outline of Research at the Start |
IL-10-GFPマウスはすでに有しており、IRIの手技はこれまで論文にpublishしてきている通り再現性をもって施行可能であり、均一な腎機能低下、腎障害を誘導しうることを確認している。IL-10-GFPマウスをメサンギウム細胞に特異的に過剰発現・欠失するマウスの作製にも着手している。さらにBregを採取するための炎症性腸疾患モデルマウスであるTNF受容体ノックアウトマウスも供与される予定である。IL-10受容体 DNA-aptamerはすでにSELEX法にて受容体に特異的に結合し、受容体を活性化するDNA-aptamerの製作段階に入っている。
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Outline of Annual Research Achievements |
AKI-to-CKDtransitionは、のちの腎予後に左右する重要な病態であり、我々はAKI-to-CKDtransitionを阻止することにより透析導入を減少させる手段の一つとして本研究を行なってきた。腎保護効果を示すIL-10を産生するBregに着目して、虚血再韓流AKIモデルにおける発現を検討したところ、腎臓におけるIL-10産生細胞が腎線維化とともに減少しており、IL10+/eGFP マウスに IR-AKI を誘導すると、24 時間後の脾臓で GFP+細胞が増加し、7・14 日後に腎 GFP+細胞と IL-10 mRNA が増加した。さらにIL10+/eGFP マウスの腹腔内から単離した B-1 細胞を野生型マウスの腹腔内へ輸注すると、野生型腎で GFP+細胞が同定され、IR-AKI でさらにその数は増加した。IR-AKI 後早期に GFP+細胞増加が確認された脾臓を摘出すると、腎臓内の GFP+細胞数や IL-10mRNA が低下し、免疫細胞浸潤と尿細管障害が増悪した。実際には腎障害の線維化マーカーであるCTGFや炎症マーカーであるTNF-aが増加した。これらの現象を保護的と考えると、IL-10補充療法がAKI-to-CKDtransitionを阻止しうる可能性が示唆される。今回、脾臓摘出を行うと、IL-10産生細胞の腎臓への浸潤が低下し、腎線維化が促進されることから、Bregによる腎臓の保護作用には脾臓が関連しており、脾臓がBregの供給源であることが明らかとなった。これまでIL-10を補充する治療が考えられてきたが限定的であり、我々は申請書に記載しているように、Bregを直接培養し大量に補充する方法を模索している。今後、臨床応用を見据え、Bregの培養方法、投与方法などを検討する必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請書には、IL-10がAKIモデルマウスにおいてメサンギウム細胞に発現が亢進していることを突き止め、計画を立案したが、その後再現性を確認したところ、どうしてもAKI腎におけるIL-10の発現の上昇がメサンギウム細胞にて確認できず、再度GFPマウスを用いての確認等を行ったために時間を要した。しかしながら、その後の検討により、尿細管細胞間質においてIL-10の発現亢進が確認され、これらが真の事実であることが判明したことから、メサンギウム特異的なIL-10KOマウスの作成を断念し、直接Bregを輸注するというストラテジーへ研究の方向性を変更し、継続して研究を行なっていくこととした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はBregを輸注するストラテジーへ研究の方向性をシフトして研究を継続することとした。Bregの輸注については、今回はIL10+/eGFP マウスの腹腔内から単離した B-1 細胞を用いてBregの輸注を行った。マウスであり腹腔内に投与したが、臨床応用を見据えて今後は腎動脈内もしくは経静脈的投与が考えられる。しかしながら、生着するか否かについては不明である。さらに、Bregを培養することが可能か否か、また培養にてIL-10産生能が低下するか否かについても検討していく必要がある。将来的にはヒトへの応用に向けて研究を継続していきたい。
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