DNAメチル化を基軸とした炎症ストレスとクローン性造血の相互的役割の解明
Project/Area Number |
22K08460
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54010:Hematology and medical oncology-related
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 友香 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (70583623)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 航希 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (80632190)
池田 和彦 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90381392)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | クローン性造血 / 炎症ストレス / DNAメチル化 |
Outline of Research at the Start |
近年の多くの研究により、健常に見える高齢者の造血細胞において体細胞変異をもつクローン性造血の存在が明らかになり、造血細胞の加齢に伴うクローン性増殖と全死因死亡率の増加が関連付けられている。また、クローン性造血により、造血器腫瘍のリスクが10倍に上昇すること、さらに冠動脈疾患や脳梗塞の発症頻度も上昇することから、造血系以外の多臓器に影響が及ぶ病態として注目されている。 本研究では、クローン性造血と炎症性ストレスが血管リモデリング、血栓症、腫瘍進展にどのように関与しているのか、その詳細について、クローン性造血による変異が多くみられる遺伝子、DNMT3AとJAK2変異の視点から明らかにする研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、培養細胞を用いたin vitroの系と、遺伝子改変マウスを用いたin vivoの系を構築し、研究を進めた。 培養細胞を用いた研究では、ヒト白血病細胞株HL-60細胞とヒト赤芽球系白血病細胞株HEL細胞にJAK2-V617F遺伝子が入ったプラスミドとDNMT3AのsiRNAをコトランスフェクションすることにより、JAK2-V617Fの発現とDNMT3Aのノックダウンを同時に行い、JAK2変異とDNMT3Aノックダウンの関連性について研究を行った。この実験により、いくつかの遺伝子発現、タンパク質発現についてのデータを得ている。また、HL-60細胞にJAK2-V617F遺伝子が入ったプラスミドをトランスフェクションし、恒常的にJAK2-V617F遺伝子が発現する細胞の作製を継続して試みている。 マウスを用いた研究では、骨髄増殖性腫瘍で最も多いドライバー変異であるJAK2-V617F変異を反映するコンディショナルノックインマウス(Jak2 fl-V617F/+)と、JAK2変異としばしば共存するDNMT3A-R882H変異を反映するコンディショナルノックインマウス(Dnmt3a fl-R878H/+)、およびタモキシフェン投与によってCreリコンビナーゼを発現するRosa26-Ert-Creマウスを交配し、Jak2 fl-V617F/+; Dnmt3a fl-R878H/+;Ert-Cre+/+マウスを得ており、このマウスを用いての実験に着手するところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
培養細胞を用いた研究においては、実験計画通りに進んでいる。マウスを用いた研究においては、遺伝子操作によるためか、マウスの生育状況が思わしくなく、多少の計画のずれがあるが大きな遅れはない。
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Strategy for Future Research Activity |
培養細胞を用いた研究では、現在の実験を継続して行うとともに、DNMT3AR882H変異遺伝子の細胞への導入や他の細胞株での実験も検討している。 マウスを用いた研究では、今後マウスの個体数を安定的に増やした後、生後6-8週齢でタモキシフェンを腹腔内投与し、Jak2およびDnmt3a単独変異マウスと表現形を比較する。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Evaluation of a quantitative PCR based method for chimerism analysis of Japanese donor/ recipient pairs2022
Author(s)
Keiji Minakawa, Satoshi Ono, Mao Watanabe, Yuka Sato, Saki Suzuki, Shou Odawara, Kinuyo Kawabata, Koki Ueda, Kenneth E. Nollet, Hideki Sano, Takayuki Ikezoe, Atsushi Kikuta& Kazuhiko Ikeda
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Journal Title
Scientifc Reports
Volume: 12
Issue: 1
Pages: 21328-21328
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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