Project/Area Number |
22K08461
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54010:Hematology and medical oncology-related
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
松本 雅則 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (60316081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 正樹 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (30516729)
久保 政之 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (40646080)
山田 真也 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (50927803)
齋藤 健貴 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (30972400)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 血栓性血小板減少性紫斑病 / 動物疾患モデル / 動物モデル |
Outline of Research at the Start |
本研究では後天性血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)の動物モデルの開発を行うこと目的とする。マウスモデルでは、簡便に安い経費で実施できる。ADAMTS13 ノックアウト(KO)マウスにマウスADAMTS13を投与し、このマウスの血漿をワイルドタイプ(WT)マウスに投与する。一方、ADAMTS13で免疫されたKOマウスから脾臓を摘出し、抗マウスADAMTS13抗体産生hybridomaから抗体を作成し、WTマウスに投与する。 サルモデルの目的は、小動物から人間に近い動物種で効果と副作用を確認することである。カニクイザルにADAMTS13活性阻害抗体A10を投与することでTTPを発症するのか確認する。
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Outline of Annual Research Achievements |
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)には先天性と後天性の2種類があり、後天性TTPはADAMTS13に対するIgG型の自己抗体が産生されることで発症する致死的血栓症である。無治療の場合は90%以上の症例が死亡するが、血漿交換を実施することで80%以上の生存が得られるようになった。我々の日本人での集計では、1年生存率が84%であるが、逆に16%の症例が1年以内に死亡していることになる。血漿交換とステロイド治療に加え、日本でもvon Willebrand因子に対する抗体製剤カプラシズマブが使用できるようになり、予後の改善が認められる。さらなる予後の改善のために新規薬剤の開発が望まれるが、後天性TTPの治療薬開発のための動物疾患モデルがほとんど存在しなかった。 本研究では、小動物モデルとしてマウスモデルを確立すること、大型動物モデルとして我々が作成した抗ADAMTS13モノクローナル抗体A10(特許第4533995号)を用いてカニクイザルモデルを作成することを計画している。マウスモデルを開発する目的は、簡便に安い経費で実験を実施できるようにすることである。サルモデルを作成する目的は、小動物から人間に近い動物種で効果と副作用を確認することである。 令和5年度は、マウスADAMTS13のタンパク発現は哺乳細胞での発現を行い、ノックアウト(KO)マウスへの投与を行った。血液採取を行い血漿としたが、目的のモノクローナル抗体作成は現状では成功していない。カニクイザルの実験に関して、ヒト化A10のGLPグレードの製造が完了したので、10ug/mLで投与したがTTPの発作は認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウスモデルに関しては、ノックアウトマウスへの投与は行い、血漿は採取した。ノックアウトマウスから採取した脾臓を用いたモノクローナル抗体の作成は今のところ成功していない。カニクイザルが入手できたので、ヒト化A10 10ug/mLで投与したがTTP発作は起こさなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
ADAMTS13 KOマウスから採取した血漿を、wild typeマウスに投与して、TTP発作を起こすか確認する。TTP発作を起こさなかった場合は、ノックアウトマウスに投与することを再度行う。ノックアウトマウスからhybridoma作成に成功していないので、再度チャレンジする。サル実験に関しては、カニクイザルが入手できたので、他の研究との関係で今回は10ug/mLを投与したが、予想通りTTP発作は起こらなかった。今後A10の投与量を増加させることを考えているが、カニクイザルが購入可能かどうかによって判断する。
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