Project/Area Number |
22K08475
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54010:Hematology and medical oncology-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松尾 英将 京都大学, 医学研究科, 助教 (80769737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 壯一 京都大学, 医学研究科, 研究員(非常勤) (10273450)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 急性骨髄性白血病 / KMT2A / ゲノム解析 / 予後因子 / 髄外浸潤 / クローン進化 / 遺伝子変異 / 次世代シークエンス / 再発 / シングルセル |
Outline of Research at the Start |
本研究では、KMT2A再構成急性骨髄性白血病(AML)の臨床検体を用いて網羅的遺伝子解析を行い、各クローンが有する遺伝子変異の共存関係、再発に至るまでのクローン進化機構、およびそれらの臨床的意義を明らかにする。さらに、クローン構造解析に必要な凍結保存細胞がない場合の新たなアプローチ法を追求することで、解析対象となる症例数を増加させることを目指す。本研究の成果はKMT2A再構成AMLの分子病態に立脚した治療法の開発に加え、各種悪性腫瘍に共通する機構である腫瘍内不均一性の理解に向けた新規検査法の確立に貢献することが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、急性骨髄性白血病(AML)における新規検査技術を確立し、KMT2A再構成症例を主な対象として詳細なクローン構造やその進化機構、臨床的意義を明らかにすることを目的としている。 まず、AML検体からレーザーマイクロダイセクション技術を用いて細胞を採取し、全ゲノム解析を行う系の確立を行った。昨年度実施した、AML細胞株を用いた基礎検討に引き続き、AML患者の凍結保存細胞を用いた検討を行った。フォイル付きスライドガラスに保存細胞を塗抹し、AML細胞および正常コントロールとして好中球を採取し、DNA抽出後に全ゲノム解析を実施した。その結果、100~300細胞採取したサンプルで既知のゲノム異常が検出された。よってAML臨床検体からレーザーマイクロダイセクションで細胞を採取し全ゲノム解析を実施するには、最低100細胞程度が必要と考えられた。 また、日本小児がん研究グループ(JCCG)AML-99/05/12臨床試験登録症例、TARGET-AMLコホート症例について、ゲノム解析及びデポジットデータの抽出を行った。KMT2A再構成AML(n=225)について、KRAS遺伝子変異のコドン別の予後への影響を解析したところ、12番目のコドン(G12)に変異がみられる症例は、KRAS野生型症例や他のコドンに変異がある症例と比較して有意に予後不良であることを見出した(Leukemia, in press.)。さらに、副次的な成果としてAMLの髄外浸潤に関わる候補遺伝子も同定し、特許出願を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
主な目的であったAMLのクローン構造解析の実験系が既に確立できており、またKMT2A再構成AMLの新規予後因子を同定し、論文が採択されている。さらに、研究を進める中で当初予定になかった、AMLの髄外浸潤に関わるマーカー候補が同定され、特許出願まで行えたことから、「当初の計画以上に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今回確立したAMLのクローン構造解析の実験系を用いて、より多くのAML臨床検体を用いた解析を実施する。KRAS G12変異がどのようなメカニズムでKMT2A再構成AMLの予後不良に関わっているかを明らかにする。AMLの髄外浸潤に関わる候補遺伝子についても、詳細なメカニズムを検討し、髄外浸潤の予防法や治療法の開発につなげる。
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