Development of new therapy for AML by targeting of neuropeptide-PTH2R system
Project/Area Number |
22K08509
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54010:Hematology and medical oncology-related
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
小船 雅義 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90336389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井山 諭 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50398319)
池田 博 札幌医科大学, 医学部, 助教 (60570132)
後藤 亜香利 札幌医科大学, 医学部, 助教 (60722387)
堀口 拓人 札幌医科大学, 医学部, 助教 (70634674)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | PTH2R / 神経ペプチド / オートファジー / 急性骨髄性白血病 / 骨髄異形成症候群 / TIP39 / PTH2R / 白血病幹細胞 / 骨髄微細環境 / MDS |
Outline of Research at the Start |
MDS/AML細胞の遺伝子解析の結果、エクソン領域での遺伝子変異の概要が解明されつつある。申請者は、ヒトMDS/AMLの発症進展における骨髄微細環境の重要性について研究を展開してきたが、骨髄間質機能を司る細胞成分の多様性など複雑化してきいる。近年、骨髄内で自律神経系が幅広いネットワークを持つことが明らかとされてきた。申請者は公共データベースを解析した結果、MDS/AML細胞膜に神経ペプチドTIP39の受容体であるPTH2Rが高発現していることを見出た。本研究はMDS/AMLにおけるTIP39-PTH2R系の役割を明らかにし、TIP39-PTH2R系阻害による新規治療法の確立を目指す研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までにGene Expression Omnibus (GEO)データセットGSE58831およびGSE24395を用いた解析で、患者由来の白血病細胞におけるPTH2Rの発現を解析した結果、CD34+およびCD34+CD38-AML前駆・幹細胞分画で高発現していることが明らかとなった。また、GSE58831を用いたAML患者の生存を統計解析した結果、Log-Rankテストで有意にPTH2R高発現群で予後不良であり、さらにCox比例ハザードモデルで解析した結果、PTH2R高発現は遺伝子変異や染色体異常と独立した予後不良因子であることが明らかとなった。次に、細胞株を用いてPTH2Rの発現を解析した結果、AML株Kasumi-1, U937, HL60およびKG-1、骨髄異形成症候群(MDS)由来の細胞株SKM-1におけるPTH2RmRNAおよびタンパク質の発現は、線維芽細胞に比し高度であることが明らかとなった。PTH2RのリガンドTIP39をPTH2R高発現AML細胞株に作用させた結果、細胞周期に変化は認められなかったが、アネキシンV陽性の早期アポトーシス細胞数が有意に低下することが明らかとなった。TIP39を添加後に、LC3の発現をWBで解析した結果、Kasumi-1, KG-1, HL60において、LC3-IIの発現増加を認めた。また、蛍光染色でautophagosomeとautolysosomeの形成が確認されたため、TIP39は、骨髄系腫瘍細胞株にオートファージ―を誘導することで、細胞生存を惹起する可能性が示唆された。ChloroquineおよびBafilomycinを用いて解析した結果、オートファジーが生じていることが確認された。今後、TIP39-PTH2Rの下流のシグナル伝達経路の解析が必要と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで、PTH2RがCD34+白血病細胞に高発現するという報告は1報だけある。本研究では更に、PTH2R高発現が独立した予後不良因子であることを見出し、CD34+CD38-AML幹細胞分画でもPTH2Rが高発現することを明らかとした。さらに、これまでの研究でTIP39-PTH2R経路が、オートファジーを誘導することでCD34+白血病細胞の生存促進に係わる可能性が示された。今後、この研究成果を確認するとともに、細胞内シグナル伝達を含め詳細に解析する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
TIP39-PTH2R系のMDS/AML細胞におけるシグナルデンタル経路を解析する目的で、AML/MDS細胞株あるいは初代AML細胞培養系にTIP39を添加し、TIP39-PTH2R系における遺伝子発現の変化、タンパク質アレイを用いた解析を行い、パスウエイ解析などを用いてシグナル伝達経路を解析する。最近、PTHが神経系のmTOR発現低下を誘導するとの報告がなされたため、mTORの発現解析は集中的に行う。また、TIP39のoff target効果およびPTH-PTH2R系の効果を詳細に確認するために、PTH2R高発現MDS/AML細胞株にshRNAまたはCRISPR/Cas9を用いてPTH2Rをknock-down/knock-outする。その後、培養上清にTIP39を添加し、細胞生存効果および遺伝子発現の変化と比較解析する。 治療への応用として、N末端の4-7アミノ酸残基をHTWHに置換した阻害ペプチドTIP39(HTWH-TIP39)を用い、培養上清に添加することで、TIP39-PTH2R系の阻害による細胞生存に与える効果を検討する。また、研究期間内に可能であれば骨髄微細環境におけるTIP39産生細胞の同定する目的で、骨髄生検で採取された患者サンプルを用いて、免疫染色で骨髄内のTIP39産生細胞を確認し、骨髄内での分布や他の骨髄微細環境を構成する細胞との関係を解析する。血管系、神経系や間葉系細胞との多重染色を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)