腸粘膜の透過性制御に着目したヒト腸管疑似モデルによる好酸球性胃腸炎の病態解明
Project/Area Number |
22K08542
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54020:Connective tissue disease and allergy-related
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
大嶋 直樹 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (10403461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 俊治 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (80263531)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 好酸球性胃腸炎 / 腸管オルガノイド / アレルギー |
Outline of Research at the Start |
近年、腸管バリア機能の破綻による粘膜透過性亢進(Leaky gut:LG)がアレルギー疾患の発症や増悪に関与していることが明らかになってきた。本研究では、ヒト生検組織由来の腸管オルガノイドを構築することで好酸球性胃腸炎(EGE)の腸管粘膜環境を正確に再現し、外来抗原の感作による粘膜防御機構の破綻が好酸球、ILC2を介してLGを誘導しEGEの病態形成の一因になり得るのかを明らかにすることを目的し、EGE発症に至る免疫学的背景について研究を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、腸管バリア機能の破綻による粘膜透過性亢進(Leaky gut:LG)がアレルギー疾患の発症や増悪に関与していることが明らかになってきた。好酸球性胃腸炎(EGE)は腸管に多数の好酸球が浸潤し、慢性炎症が起こる消化管のアレルギー疾患であるが、LGとの関連は未だ不明である。これまでに我々はIL-33を介して自然リンパ球の一つであるILC2が消化管において好酸球性炎症を惹起することを報告してきた。一方、腸内環境を模倣する体外疾患モデルとして“腸管オルガノイド”が登場し、飛躍的に腸疾患の病態解明が進んでいる。そこで、本研究では、ヒト生検組織由来の腸管オルガノイドを構築することでEGEの腸管粘膜環境を正確に再現し、外来抗原の感作による粘膜防御機構の破綻が好酸球、ILC2を介してLGを誘導しEGEの病態形成の一因になり得るのかを明らかにすることを目的し、EGE発症に至る免疫学的背景について研究を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和4年度は野生型BALB/cマウスに対して腹腔内感作による好酸球性胃腸炎モデルを完成させ、小腸の組織学的評価(好酸球、炎症細胞浸潤)、フローサイトメトリー(FCM)による好酸球 (siglec-F/CD11b陽性細胞)の分布、real-Time PCR法によるTh2系サイトカイン(IL-4、IL-5、IL-13、IL-15、IL-33)、好酸球ケモカインのmRNAの発現量を確認した。さらにマウス小腸組織を用いた腸管オルガノイドの作成に挑戦した。具体的には腸管の炎症部位の粘膜から腸陰窩を単離、細胞外マトリックスへ埋め込み、特定の増殖因子を含有する培地内で培養した。しかしながら、培地などの条件設定に難渋しているため安定したオルガノイド培養までには至っていないのが現状である。以上の理由によりやや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度以降の研究の推進方策に関しては、令和4年度の遅れを取り戻すべくより一層の研究遂行に邁進する予定である。具体的には腸管オルガノイド培養の安定的樹立を目指し、長期の維持・継代を行っていく。次のステップとして本研究課題の目的であるヒト好酸球性胃腸炎患者由来の腸管オルガノイドライブラリーを構築していく。また、マウスモデルに関してはオルガノイドを単層膜化して構造・機能解析を行う。オルガノイド由来の細胞単層は融合性、極性、密着結合を有しているため、電子顕微鏡を用いて2次元オルガノイドの超拡大観察を行い微絨毛やタイトジャンクションなどの細胞構造をコントロールと比較検討していく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Development of in-situ Raman diagnosis technique of eosinophil esophagitis2023
Author(s)
Zakaria Riki、Andriana Bibin. B.、Watanabe Takumu、Maryani Anisa、Paramitha Pradjna N.、Kuntana Yasmi P.、Kusaka Yukako、Noothalapati Hemanth、Iwasaki Keita、Oshima Naoki、Hashimoto Kosuke、Matsuyoshi Hiroko、Ishihara Shunji、Yamamoto Tatsuyuki、Sato Hidetoshi
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Journal Title
Spectrochimica Acta Part A: Molecular and Biomolecular Spectroscopy
Volume: 285
Pages: 121804-121804
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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