HTLV-1水平感染者で誘導されるEnv特異的抗体の性状解析
Project/Area Number |
22K08594
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54030:Infectious disease medicine-related
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
手塚 健太 国立感染症研究所, 次世代生物学的製剤研究センター, 室長 (10754533)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | HTLV-1水平感染者 / 抗原特異的記憶B細胞 / モノクローナル中和抗体 / HTLV-1 Env蛋白質gp46 / HTLV-1感染 / 中和抗体 / 水平感染 / モノクローナル抗体 |
Outline of Research at the Start |
HTLV-1感染症の新しい予防・治療戦略が望まれている。申請者らの疫学研究によって得られた「水平感染後に感染者に誘導されるHTLV-1 Env蛋白質gp46 197-216AAを認識する抗体が、生体内プロウイルス量の抑制活性を持つ」という知見に基づき、感染者由来のモノクローナル抗体の医薬品化を目指す。HTLV-1水平感染者の抗原特異的記憶B細胞を単離し、分化増殖させることにより目的とする抗体を産生する形質細胞をクローン化し、抗体タンパク質の大量産生と性状解析を実施する。本精製モノクローナル抗体医薬が実用化すれば、関連疾患発症の抑制、母児感染対策等において有用性が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
成人T細胞白血病 (ATL) はヒトT細胞白血病ウイルス1型 (HTLV-1) の感染によって引き起こされるCD4陽性T細胞の腫瘍性疾患であり、極めて予後不良である。根治療法や発症予防法は確立されておらず、新しい治療戦略が望まれる。申請者らの疫学研究によって得られた「水平感染後に感染者に誘導されるHTLV-1 Env蛋白質gp46 197-216AAを認識する抗体(gp46-197抗体)が、生体内プロウイルス量の抑制活性を持つ」という知見に基づき、感染者由来のモノクローナル抗体の医薬品化を目指す。 今回の検討では、HTLV-1水平感染者の血中あるいは単離・精製したgp46-197抗体の中和力価を定量する測定系を確立した。同系を用いてウサギ抗血清より精製したgp46-197ポリクローナル抗体の中和力価を測定したところ、IC50はおよそ9~36 μg/mLであった。次にHTLV-1感染の指標として合胞体の形成数を測定したところ、ウサギgp46-197ポリクローナル抗体の添加濃度依存的にその形成が阻害された。今後はキャリア血中におけるgp46-197抗体の中和力価等の測定を目指す。また、これまでに取得していたgp46-197モノクローナル抗体産生細胞クローンの2株からそれぞれ抗体遺伝子を取得することに成功し、遺伝子組換え抗体を作製した。同抗体の生物活性を検討した結果、中和活性は認められないものの抗体依存性感染増強 (ADE) 活性に寄与する可能性が示唆され、体内でのHTLV-1感染動態との関連に興味が持たれた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
HTLV-1水平感染者の血中あるいは単離・精製したgp46-197抗体の中和力価を定量する測定系を確立した。これまでに取得していたgp46-197モノクローナル抗体産生細胞クローンの2株からそれぞれ抗体遺伝子を取得することに成功し、遺伝子組換え抗体を作製した。
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Strategy for Future Research Activity |
取得したgp46-197モノクローナル抗体産生細胞クローンの2株からそれぞれ抗体遺伝子を取得することに成功し、遺伝子組換え抗体を作製した。同抗体の生物活性を検討した結果、中和活性は認められないものの抗体依存性感染増強 (ADE) 活性に寄与する可能性が示唆され、体内でのHTLV-1感染動態との関連に興味が持たれた。さらにより多様な抗体産生細胞クローンの取得を目指し、HTLV-1水平感染キャリアの末梢血PBMC からのgp46 197-216反応性メモリーB細胞の単離と培養を継続する。また、HTLV-1のエンベロープタンパク質のin silicoでのモデリング手法を確立し、中和活性に寄与することが期待される抗体エピトープ解析を実施する。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Performance evaluation of Espline HTLV-I/II, a newly developed rapid immunochromatographic antibody test for different diagnostic situations2023
Author(s)
Kuramitsu M, Momose H, Uchida Y, Ishitsuka K, Kubota R, Tokunaga M, Utsunomiya A, Umekita K, Hashikura Y, Nosaka K, Koh K-R, Nakamura H, Sagara Y, Sobata R, Satake M, Nagata K, Hasegawa Y, Sasaki D, Hasegawa H, Sato T, Yamano Y, Hiraga K, Tezuka K, Ikebe E, Matsuoka S, Okuma K, Watanabe T, Miura K, Hamaguchi I.
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Journal Title
Microbiology Spectrum
Volume: 11
Issue: 6
Pages: 1-10
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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