Project/Area Number |
22K08602
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54030:Infectious disease medicine-related
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
前田 洋助 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (30284764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
刈谷 龍昇 神戸学院大学, 薬学部, 講師 (40757663)
近田 貴敬 熊本大学, ヒトレトロウイルス学共同研究センター, 特任講師 (60749711)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | HIV-1 / CCR5 / CXCR4 / coreceptor / エピゲノム解析 / コレセプター |
Outline of Research at the Start |
HIV-1感染の細胞指向性を決定している宿主側因子としては,細胞表面に発現しているHIV-1の副受容体(コレセプター)分子であるCCR5とCXCR4の2種類が存在している。CCR5を利用するR5ウイルスは感染初期から感染後期にかけて主要なウイルス集団として存在しているのに対し,CXCR4を利用するX4ウイルスは一部の症例の感染初期と感染後期にしか出現しない。本研究では、このようなX4ウイルス複製の生体内での抑圧と感染後期での増大機序について,ウイルス側とともに宿主側因子の研究を細胞培養系とともにヒト化マウスを使用して解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
HIV-1の感染は補助受容体(コレセプター)としてCCR5を利用するR5ウイルスによりヒト-ヒト間の感染が成立し、その後感染後期にCXCR4を利用するX4ウイルスが出現し、病態の悪化と関連すると考えられてきた。しかし麻薬常用感染者ではX4ウイルスを介したヒト-ヒト間の感染も指摘されているため、令和4年度では麻薬常用HIV-1感染者におけるHIV-1のコレセプター利用性について、次世代シークエンサーを用いて解析した。結果、R5とX4ウイルスの混合感染症例の割合が,R5ウイルスやX4ウイルス単独感染症例に比較して、38.9% と高率であることが判明した。 そこで令和5年度は、混合感染と病態との関連について解析したところ、混合感染では血漿中のウイルス量がR5ウイルスやX4ウイルス単独感染例に比較して有意に高値であることが判明した。CD4陽性T細胞数も有意差はなかったが低値であったことから、麻薬常用感染者においてはR5ウイルスとX4ウイルスの混合感染は病態悪化と関連していると考えられた。 そこで性交渉感染者においても混合感染が同様に起こっているのかどうか、次世代シークエンサーを用いて解析した。32例の感染血漿を用いた解析から,R5とX4ウイルスの混合感染の割合は全体の20.7%で、麻薬常用感染者よりは低率であることが判明した。一方、血漿中のウイルス量は混合感染と単独感染では統計学的有意差は認められなかった。このことは性交渉感染者における混合感染は、X4ウイルスの出現時期が感染後期であるため、ウイルス量の増大をもたらさない可能性が考えられた。 また令和5年度は、混合感染のウイルス量増大の機序解明のため、R5ウイルスとX4ウイルスにそれぞれ異なるレポーターを搭載した感染性クローンを作製したが、感染性が低いことが判明したため、現在感染性ウイルスクローンの改変を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
感染に使用するレポーターウイルスの感染性が低いため、混合感染によるウイルス増大機序を解明することができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
経時的に経過が追える症例を選択して、混合感染が感染経過とともにどのように推移していくのか解析する。またレポーターウイルスの感染性を上げるためにレポーターを挿入する位置とフレームを調整する。
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