Project/Area Number |
22K08714
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
宮井 由美 香川大学, 医学部, 助教 (80771500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 龍太 香川大学, 医学部, 助教 (40751186)
門田 球一 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (70448356)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 乳癌 / 腫瘍免疫微小環境 / 免疫組織化学染色 / 画像解析AI / 免疫組織化学 |
Outline of Research at the Start |
近年、予後不良の乳癌に対しての免疫療法の発展が望まれており、そのためには免疫療法における効果予測因子となる可能性のある関腫瘍微小環境の解析が重要課題である。本研究では乳癌の切除組織で、画像解析AI (Artificial Intelligence)を利用して腫瘍微小環境と腫瘍の悪性度の関連性および腫瘍微小環境における免疫療法の効果予測因子の候補を免疫組織化学的手法を用いて網羅的に探索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、癌免疫療法の発展はめざましい。乳癌においても化学療法抵抗性や手術不能例で、エストロゲン受容体陰性・プロゲステロン受容体陰性・HER2陰性のトリプルネガティブ乳癌に対する免疫療法が保険適用となっている。癌免疫療法の治療効果を上げるため、効果予測因子となる可能性がある腫瘍免疫微小環境の予後との関連性など解析することを目的としている。 香川大学医学部附属病院で2010年~2020年の間に切除された約600例の乳癌症例を抽出し、患者転帰(生存、癌再発の有無、最終診療)を確認し、臨床データの更新を行った。また癌組織のパラフィンブロックや病理標本を収集し、顕微鏡下にWHO分類に基づき、組織型、組織学的グレード分類、核グレード分類、腫瘍脈管浸潤などの病理学的評価を行い、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、HER2の病理結果を合わせてデータを集計し、乳癌切除症例の臨床・病理データファイルを確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、2010年~2020年の間に切除された約600例の乳癌症例の臨床データの収集、病理標本の収集と顕微鏡下でWHO分類に基づいた組織型の判定と組織学的グレード分類、核グレード分類、腫瘍脈管浸潤を評価した。また、術前化学療法で癌が消失した例や、他院の切除生検後で癌が残存していない症例など、本研究において評価不可能な症例を除外した。以上の進捗状況は研究計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
①組織マイクロアレイを作成する。具体的には、癌組織の代表的な部位をマーキングし、組織マイクロアレイヤー(Tissue microprocessor KIN-2, Azumaya)を用いて癌組織から直径4mmの円柱状にコアを抜き、別のパラフィンブロックに整列させる(15コア/1ブロック)。そして、組織マイクロアレイから免疫組織化学染色を行うため4μmの薄切標本を作製する。 ②免疫細胞と免疫療法関連因子のマーカーの免疫組織化学的染色を行う。具体的には、腫瘍免疫微小環境(CD3, CD5, CD8, CD4, FoxP3, CD20, CD79a, CD10. CD68, IL-7R, IL-12R)と免疫療法関連因子(PD-L1, PD-1, Mesothelin)の染色を行う。 ③免疫組織化学染色の標本の判定を行う。PD-L1やMesothelinの評価は人により顕微鏡下で半定量的に判定する。免疫細胞に関しては、画像解析AIシステムを利用する。免疫細胞の浸潤が目立つ3視野(200倍視野、接眼レンズの視野数22mm)を選択し、顕微鏡用デジタルカメラ(Olympus)で組織写真を撮影する。画像解析システムを用い、腫瘍内に浸潤した免疫細胞数を計測し、3視野での平均値を各症例の計測値とする。 ④免疫組織化学染色の判定結果を統計解析する。統計解析法としては、Fisher exact test, Mann-Whitney U test, Kaplan-Meier method, Cox proportional hazards regression modelなどを用いる。免疫細胞の計測数と腫瘍の悪性度(患者の予後、組織学的グレード分類、脈管浸潤、転移の有無、生存の有無)との関連性を統計学的に解明する。
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