Project/Area Number |
22K08726
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
新開 統子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (80301612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 悠大 筑波大学, 附属病院, 病院助教 (10899199)
増本 幸二 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20343329)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 臍帯間葉系幹細胞 / 肺低形成 / 先天性横隔膜ヘルニア / 肺高血圧 / 再生医療 / 器官培養 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、難治性の小児先天性疾患である先天性横隔膜ヘルニア(以下CDH)の革新的治療として、ヒト臍帯間葉系幹細胞(HUCMSC)を用いた、幹細胞による再生医療の基礎研究である。HUCMSCは、多能性があり免疫反応が少ないことが解っており、これまでの研究でHUCMSCには低形成肺組織の分化・成熟を促す作用があると考えられる。本研究では、CDHの肺低形成モデルラットを用い、HUCMSC移植の方法としてシート状に培養したHUCMSCの肺表面への貼付や、より簡便なHUCMSCの気管内投与による移植を検討し、HUCMSCの有用性を示す基礎実験を行うことを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、先天性横隔膜ヘルニア(CDH)に合併する肺低形成を、間葉系幹細胞を用いて治療に繋げるための基礎実験となる。令和5年4月から本格的な基礎実験を開始した。 研究1はCDHモデルラットの作成である。CDHモデルラットの作成は、妊娠9.5日目の母体にNifrofenを経胃的に投与して作成する。研究2は市販の臍帯間葉系幹細胞を増殖させ継代する事である。研究3は幹細胞をCDHモデル肺と共培養したのちの幹細胞の動態を知るために、幹細胞に約90日間蛍光を保つ蛍光色素を導入する事である。研究4はCDHモデル胎児肺と幹細胞の共培養であり、膜付きのインサートへ幹細胞を播種し、妊娠13.5日目のCDHモデル胎児肺との共培養を行う。膜付きインサートの膜上に播種すべきか、幕下に播種すべきかの条件を変えて行い、膜付きインサートへの播種の条件を確定する。研究5は、より実際の治療に近づけるため、妊娠17.5日目から20.5日目のCDHモデル胎児肺に経気管で幹細胞の投与を行う。研究6は各実験を、幹細胞ありと幹細胞なしで比較することによって、幹細胞のラットCDHモデル胎児肺の分化・成熟への寄与を検討する。解析方法は、lung budsの数の増加比率、増殖因子をrt-PCRで検索、肺内への幹細胞の侵入の有無を病理組織検査による確認、培地内に成長因子となるエクソソームの検出などで行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究1は順調にモデル動物の作成ができた。13.5日目のCDHモデルラットの胎児肺は、正常コントロールより小さい印象を持った。研究2は困難で、市販の臍帯間葉系幹細胞の成長が遅く2週間の培養で細胞がShperoidに変化する状況となった。さらに、市販の臍帯間葉系幹細胞はフラスコの底面への接着が悪く、増殖させることが困難であったため、接着因子コーティングの培養容器を購入することとした。また、市販の臍帯間葉系幹細胞の納入に時間がかかり、思うように臍帯間葉系幹細胞を手に入れることができなくなった。そのため、研究実施3~6は計画していたが、臍帯間葉系幹細胞との共培養の実験は進んでいない。しかし、CDHモデルラットの胎児肺を妊娠13.5日の摘出はスムーズに可能であり、臍帯間葉系幹細胞の気管内投与に適した時期を検討するとこは行なった。妊娠19.5日目まではかなり、胎児組織が脆弱であり30Gよりも細いカテーテルあるいは針が必要であると判明した。この結果をもとに次年度の実験を計画する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
市販の臍帯間葉系幹細胞の培養条件を確認して、継代培養を確立する。これまでの購入先はPromoCell社であったが、ATCC社の製品に変更する。市販の臍帯間葉系幹細胞は高額であり、順調に継代できれば、今まで購入できなかった分を定期的に購入することになるので、研究費の次年度使用額の多くは細胞購入費に充てることになる。さらに、培養条件で細胞接着コーティング培養容器が必要な場合、単価が高いので、この費用にも暑る必要がある。また、今後、ATCCh社の臍帯間葉系幹細胞が手に入れにくい場合や継代培養が困難になった場合は、間葉系幹細胞の一つである、脂肪幹細胞を購入して実験を行うことを予定する。
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