Project/Area Number |
22K08729
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
奥村 高志 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (20449234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 康晴 東京大学, 医科学研究所, 特任助教 (60375235)
谷口 英樹 東京大学, 医科学研究所, 教授 (70292555)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | IBMIR / ヒトiPS細胞 / 肝芽オルガノイド / 再生医療 / 門脈内移植 |
Outline of Research at the Start |
末期肝不全症の治療法は肝移植のみであるが、ドナー不足が喫緊の課題である。一方、別法であるヒト肝細胞などの門脈内移植では肝移植を代替できる成績は未だ得られていない。その一因として、移植後に生じる即時型血液介在性炎症反応(IBMIR)と呼ばれる血液凝固、炎症等を介した移植細胞の排除などが考えられている。本研究では肝臓内への細胞移植の阻害要因の一つであるIBMIR低減法の確立に向け、ゲノム編集による精度の高いIBMIR惹起機構の解明、IBMIR惹起因子を欠損したヒトiPSC肝芽の移植評価を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
末期肝不全症の治療法は肝移植のみであるが、ドナー不足が喫緊の課題である。一方、別法であるヒト肝細胞などの門脈内移植では肝移植を代替できる成績は未だ得られていない。その一因として、移植後に生じる即時型血液介在性炎症反応(IBMIR)と呼ばれる血液凝固、炎症を介した移植細胞の排除などが考えられている。本研究では、肝臓内への細胞移植の阻害要因となるIBMIRの低減法の確立に向け、ゲノム編集による精度の高いIBMIR惹起機構の解明及びIBMIR惹起因子を欠損したヒトiPSC肝芽の移植評価を試みる。 本年度はまず、前年度までに選定した血液凝固性反応の主要因子であるFactorIII(F3)の機能を完全に阻害したヒトiPS細胞株の取得を試みたが、早い段階で目的の細胞株を得ることが出来なかった。そこで、前年度までに取得したF3機能を部分的に阻害した細胞株の解析を進めた。F3遺伝子は、膜結合型(full-length Tissue Factor, flTF)と可溶性型(alternatively spliced Tissue Factor, asTF)を発現し、flTFのみが血液凝固に働く。我々の取得細胞株からヒトiPSC肝芽を作製し、flTFとasTFの発現解析を実施したところ血液凝固に働くflTFの顕著な発現低下が確認できた。さらに、このF3機能阻害ヒトiPSC肝芽及び肝芽の素となる肝内胚葉細胞(HE)、血管内皮細胞(EC)、間葉系細胞(MC)の作製効率や分化マーカーの発現等を評価し、従来のヒトiPSC肝芽やHE、EC、MCとの同等性を確認した。以上の結果は、血栓誘導能を低減したヒトiPSC肝芽の製造が可能であることを示唆した。また、本年度の遅い段階でF3機能を完全に阻害したiPS細胞株の取得に成功した。加えて、炎症性反応に寄与する補体第三成分(C3)の機能を阻害した細胞株も取得した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、当該年度に血液凝固性反応へ寄与する因子の完全ノックアウトiPS細胞株からヒトiPSC肝芽を製造し、このヒトiPSC肝芽をマウス肝臓の門脈内へ移植して、IBMIRの軽減効果の検証を開始する予定であった。実際に、血液凝固性反応の主要因子であるF3の機能を部分的に阻害したヒトiPS細胞株から、血液凝固反応性の低下が期待でき、且つ従来と同等の機能を持つヒトiPSC肝芽の製造が可能であることを確認できた。一方で、マウス肝臓を用いたIBMIRの軽減効果の評価開始には至らなかった。 また、当該年度に予定していた炎症性反応に寄与する因子のノックアウトiPS細胞株の樹立には着手することができ、実際に補体成分C3の機能を部分的に阻害した細胞株の取得に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、当該年度に取得のF3機能を完全に阻害したiPS細胞株からヒトiPSC肝芽を製造し、IBMIRの軽減効果について検証を進めていく予定である。また、F3機能を完全に阻害したiPS細胞株に補体成分C3など炎症性反応因子の機能を阻害するゲノム改変を追加し、IBMIRの血液凝固性反応と炎症性反応を同時に軽減可能なヒトiPSC肝芽の製造評価及びIBMIRの軽減効果の検証を進めていく予定である。
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