Development of biomarkers and new treatments for metastatic breast cancer by eribulin
Project/Area Number |
22K08764
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
三好 康雄 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50283784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永橋 昌幸 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30743918)
片桐 豊雅 徳島大学, 先端酵素学研究所, 教授 (60291895)
文 亜也子 兵庫医科大学, 医学部, 病院助手 (60936079)
松下 洋輔 徳島大学, 先端酵素学研究所, 助教 (70634450)
凌 一葦 新潟大学, 医歯学系, 助教 (70804540)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 乳癌 / エリブリン / バイオマーカー / 癌微小環境 / サイトカイン / 治療開発 / 治療効果予測 / 薬物療法 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題の核心をなす学術的「問い」は、エリブリンの未解明の作用機序を解明し、治療効果を高めることができるかという点である。研究目的はエリブリンの治療効果予測因子を同定し、その機序を解明することであり、さらには治療効果向上のための臨床応用を目指した研究基盤を確立することを目指す。学術的独自性はエリブリンの効果予測マーカーの候補であるFactor Xの作用メカニズムを細胞および動物実験で明らかにすることであり、創造性は新規治療開発を目指し、その研究基盤を確立することである。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は研究課題AおよびBを中心に研究を遂行した。研究課題Aでは、乳癌患者臨床データ解析によるエリブリン治療効果予測バイオマーカーの探索を行った。兵庫医科大学においてエリブリンを投与された進行再発乳癌73症例を対象とし、末梢血バイオマーカーとして、ALC、NLRを含めた因子について、治療開始時、治療2コース目開始時のデータを解析した。末梢血のELISA解析によって、TNF-α、可溶性IL-2R、IL-6等の定量を行い、フローサイトメトリーによって、末梢血中のリンパ球の分画、制御性T細胞や骨髄由来抑制細胞(MDSC)の同定を実施した。これらのデータと臨床病理学的因子、治療成績(治療効果判定、奏効率、無増悪生存期間、全生存期間)とを統合解析し、IL-6が最も有力なバイオマーカーであった。研究成果を学会で報告し、現在論文として執筆中である。研究課題Bでは、乳癌細胞におけるIL-6の役割とその阻害による治療効果の探索を実施した。ヒト由来各種乳癌細胞株を用いて、MTTアッセイによりエリブリンにおけるIC50を測定した。細胞株は、MCF-7、HCC1395、HCC1500、MDA-MB-453、MDA-MB-231等を用い、エストロゲン受容体(ER)、HER2受容体の発現に基づきサブタイプごとの検討を行った。現在、各細胞株のIL-6産生能と合わせて結果を解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は乳癌患者臨床データ解析によるエリブリン治療効果予測バイオマーカーの探索を行った。兵庫医科大学においてエリブリンを投与された進行再発乳癌73症例を対象とし、末梢血バイオマーカーとして、ALC、NLRを含めた因子について、治療開始時、治療2コース目開始時のデータを解析した。末梢血のELISA解析によって、TNF-α、可溶性IL-2R、IL-6等の定量を行い、フローサイトメトリーによって、末梢血中のリンパ球の分画、制御性T細胞や骨髄由来抑制細胞(MDSC)の同定を実施した。これらのデータと臨床病理学的因子、治療成績(治療効果判定、奏効率、無増悪生存期間、全生存期間)とを統合解析し、IL-6が最も強く、無増悪生存期間、全生存期間と相関した。さらにIL-6が高い群と、低い群で末梢血の免疫関連因子を比較検討した。その件、IL-6高値群では有意に抑制性T細胞の割合が高く、CD8+の細胞障害性T細胞の比率が低かった。この結果から、IL-6高値群では宿主の免疫応答が抑制されている結果、治療効果が劣り、予後不良であることが示唆された。 研究成果を学会で報告し、現在論文として執筆中である。研究課題Bでは、乳癌細胞におけるIL-6の役割とその阻害による治療効果の探索を実施した。ヒト由来各種乳癌細胞株を用いて、MTTアッセイによりエリブリンにおけるIC50を測定した。細胞株は、MCF-7、HCC1395、HCC1500、MDA-MB-453、MDA-MB-231等を用い、エストロゲン受容体(ER)、HER2受容体の発現に基づきサブタイプごとの検討を行った。現在、各細胞株のIL-6産生能と合わせて結果を解析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は研究課題A、Bの研究を深めていくとともに、研究課題Cを開始する予定である。研究課題Aについては論文執筆中であり、2023年度中のPublishを予定している。研究課題Bについては、エリブリンの薬剤効果とIL-6の直接作用による薬剤耐性機序に関して、細胞実験を推進し、薬剤耐性に関わるIL-6の直接作用とそのメカニズムを追究する。細胞実験によって、抗IL-6抗体併用によるエリブリンとの相乗効果についても検証を行う予定である。研究課題Cでは、Xenograftモデルを用いて、IL-6のエリブリン薬剤耐性メカニズムにおける役割について検討する予定である。エリブリンと抗IL-6抗体の併用効果について、Xenograftモデルを用いて腫瘍径の変化と病理学的評価により検証する。細胞実験ではIL-6阻害剤による癌細胞への直接作用を評価し、癌微小環境および免疫を介したエリブリンの作用がある場合は、生体内で評価する必要があり、研究課題Cにおいて動物実験で評価する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)