Project/Area Number |
22K08782
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
川井 学 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (40398459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北畑 裕司 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00535338)
宮本 篤 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00756570)
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 学長特命教員(特別顧問) (20191190)
岡田 健一 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (50407988)
宮澤 基樹 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (90549734)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 膵癌 / 腸内細菌 / 16SrRNAメタ解析 / 化学療法 / シンバイオテックス / 腸内細菌叢 / 16S rRNAメタ解析 / 微小環境 / XCL1産生whole-cell-vaccine / 癌免疫治療 |
Outline of Research at the Start |
免疫抑制状態となっている腫瘍微小環境(Cold tumor)を、免疫原性のHot tumorに改変するため、腸内細菌叢に起因する免疫系の変化を活用する。また、腫瘍細胞そのものをワクチン抗原として活用する(Whole-cell-vaccine)ことで、多様な腫瘍抗原に対応する活性化CTLを誘導させる。以上より、シンバイオテックス投与による腸内細菌叢の調節によって膵癌T微小環境をHot tumorに改変することで、抗癌剤とXCL1産生whole-cell-vaccineによる腫瘍増殖抑制効果をさらに増強させることによって複合的癌免疫治療を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
免疫抑制状態となっている腫瘍微小環境(Cold tumor)を、免疫原性のHot tumorに改変するため、腸内細菌叢に起因する免疫系の変化を活用する。本研究の目標は、①シンバイオテックス投与による腸内細菌叢調節が腫瘍免疫調節機構にどのように影響を与えるか探索的研究を行い、②シンバイオテックス介入による抗癌剤+XCL1産生whole-cell-vaccine併用療法の抗腫瘍効果増強を証明することにより、臨床応用可能なシンバイオテックス介入によるXCL1産生Whole-cell-vaccineの開発を核とした抗癌剤を併用した新規複合癌免疫療法のコンセプトの確立することである。今年度は、コントロール群としてシンバイオテックスを投与していない膵癌患者10名登録して、化学療法前後における腸内細菌叢の変化、末梢血中単核球におけるCD8+Tcell、Treg、NK活性の変化を検討した。そのために、①化学療法投与前後の糞便200mgからPower Fecal DNA Isolation Kitを用いて、細菌のゲノムDNA抽出し、16S rRNAの可変領域であるV3、V4領域をターゲットとした特異的プライマーを設計し、次世代シークエンサーを用いて、すべての細菌に固有に存在する16SrRNA領域を対象とする16SrRNAメタ解析(細菌叢解析)によって、腸内細菌叢の系統解析を実施した。さらに②末梢血中単核球において比重遠心法を用い単核球分画を分離し、蛍光標識特異抗体による染色を行い、CD8+Tcell、Treg、NK活性myeloid derived suppressor cell (MDSC)の解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、シンバイオテックス投与による腸内細菌の変化が腫瘍免疫調節機構にどのように影響を与えるかの探索的研究を行うために、膵癌手術患者にシンバイオテックス投与による腸内細菌叢の変化がどのように膵微小環境に変化をもたらすかを検討することとしている。本研究では、まず、コントロールとして、シンバイオテックスを投与していない膵癌患者に対して化学療法が腸内細菌叢に与える影響を16SrRNAメタ解析(細菌叢解析)および末梢血中単核球におけるCD8+Tcell、Treg、NK活性の変化によって検討した。そして、その結果から、シンバイオテックス投与のない、通常の化学療法前後で腸内細菌がどのように変化するかを検討している。しかし、シンバイオテックス投与による腸内細菌叢検討の前実験の解析結果が遅れており、シンバイオテックス投与群における化学療法前後における腸内細菌叢の変化、末梢血中単核球におけるCD8+Tcell、Treg、NK活性の変化に関する研究の開始がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、膵癌患者の登録を促進し、前向き研究としてシンバイオテックス投与群における化学療法前後における腸内細菌叢の変化、末梢血中単核球におけるCD8+Tcell、Treg、NK活性の変化を検討する研究を推進する。同時進行として、現在までの抗癌剤未治療および抗癌剤治療後の膵癌組織における腫瘍内細菌の16SrRNAメタ解析に関する実験計画書を倫理委員会に提出し、承認後、速やかに腫瘍内細菌の16SrRNAメタ解析を進めて、研究全体の進行を推進する。
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