Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長嶋 洋治 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10217995)
有泉 俊一 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (40277158)
江川 裕人 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40293865)
本田 五郎 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40538584)
正田 純一 筑波大学, 医学医療系, 客員教授 (90241827)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
膵癌は予後不良の癌腫である.本邦の膵癌死亡者数は、18000人程度で増改傾向にある.予後は極めて不良で、5年生存率は7.9%程度と報告されている(https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html)。癌の診療には早期発見と早期治療が重要であるが、膵癌における既存の腫瘍マーカーは、炎症病態、胆汁うっ滞と糖尿病の影響を受けてしまうためそうした状況を考慮する必要がある.膵癌の治療成績の向上のためには、早期診断のための新しい分子マーカーの開発と診断システムの確立が重要である.そこで,膵癌に対して腫瘍マーカーとしての血清、膵液WFA-sialyl MUC1に測定の意義があるのか否かの検討を行う。膵疾患の方々の生体試料(膵液、残余血清)を収集し、臨床情報の明らかな生体試料ライブラリーを作製する.各症例の膵液、残余血清におけるWFA-sialyl MUC1の測定により癌の早期診断,進行度,生命予後,治療効果判定などの実用的なマーカーとなり得るか検証する. これまでに集まった検体では、血清MUC1値の中央値(最小―最大, 数)は、膵癌が23.4 (5.9-151, n=32), 高異型度膵上皮内腫瘍性病変が31.1 (5.1-152, n=7), 膵管内乳頭粘液性腺癌が12.1 (5.9-47.0, n=12), 低異型度膵上皮内腫瘍性病変が が24.7 (6.8-104, n=17), 膵管内乳頭粘液性腺腫が21.8 (6.5-74.6, n=9), 経内分泌腫瘍が11.7 (4.4-21.3), その他膵良性腫瘍が9.2 (7.1-140, n=5), (合流異常が9.1 (7.1-14.8, n=7)であった。膵液MUC1の中央値(最小―最大, 数)は、膵癌が266 (121-1000, n=8), 高異型度膵上皮内腫瘍性病変が407 (n=1), 膵管内乳頭粘液性腺癌138 (61-289, n=4), 低異型度膵上皮内腫瘍性病変が24.7 (70-92, n=2), 膵管内乳頭粘液性腺腫が425 (85-989, n=5), その他膵良性腫瘍が544 (44-1000, n=4)であった。 現在,サンプルと臨床情報を集積中である。また「カットオフ値」の決定に時間を要している。
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