Project/Area Number |
22K08876
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
安井 潔 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (50372777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 裕明 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (40374673)
金高 賢悟 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (10549570)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | T細胞 / 移植医療 / MHC / 移植療法 / デザイナー細胞 / 免疫逃避 |
Outline of Research at the Start |
細胞に新たな治療機能を搭載し、疾患の原因制御を目指す「デザイナー細胞」医薬品の開発が大きく注目されている。 移植治療においては、患者負担、準備期間、細胞の質の問題等から、他家移植が選択されることが多く、拒絶反応を回避するための免疫抑制剤による重篤な副作用が大きな課題である。そのため、拒絶反応を回避できる、移植用デザイナー細胞の開発が極めて重要な課題である。本研究では、消化器疾患への移植治療における免疫逃避機構付与デザイナー細胞を作製し、新規移植療法を開発する事を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
細胞に新たな治療機能を搭載し、疾患の原因制御を目指す、「デザイナー細胞」医薬品の開発が大きく注目されている。移植治療にデザイナー細胞を用いる際の 大きな課題として、拒絶反応を回避するための免疫抑制剤による重篤な副作用がある。そのため、拒絶反応を回避しうる移植用デザイナー細胞の開発は極めて重要な課題である。本研究では、T細胞や筋芽細胞、肝細胞等を用いて MHC Class I、II分子、HLA-E、CD47 の発現調節を行い、 他家のCD4+T細胞やCD8+T細胞、NK 細胞、貪食細胞からの免疫逃避が可能であるかの検討を行うとともに、組織・臓器に特異的な機能修飾を統合して有効な移植用デザイナー細胞の開発を目指すこ とを本研究の目的としている。 2023年度には、以下の研究実績が達成された。 (1)T細胞、筋芽細胞、肺細胞においてMHC Class Iのノックアウトを行うとともに、それらの細胞が他家CD8+T細胞による攻撃を回避できることを明らかにした。さらにMHC Class IをノックアウトしたTCR遺伝子導入T細胞がNOGマウスにおいて腫瘍の退縮を誘導することを示した。この手法がCAR-T遺伝子導入T細胞にも適用できるか確認するため、CAR-Tとその標的となるがん細胞の作製を行なった。(2)HLA-Eの発現により他家NK細胞の攻撃を回避できることを、Jurkat細胞に加え、ヒトより単離したT細胞を用いても示した。さらに腎臓、肺細胞などにおいてもHLA-Eを発現する細胞株を樹立した。(3)他家免疫細胞から受ける攻撃のメカニズムを解析するため、肺細胞を用いてIFNγ、TNFαのレセプターを欠損した細胞株を樹立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
拒絶反応を回避でき得る因子としてMHC Class I、II分子、HLA-E、CD47に着目し、それらの発現調節を行なった細胞株を作製し、主にT細胞を用いてMHC Class I分子及びHLA-Eの発現調節により拒絶反応を回避できることをin vitro及びNOGマウスを用いて示すことができた。さらには他の因子の発現調節、他の細胞株に関して解析できる準備を整えた。以上の進捗状況により、概ね順調に進展していると自己評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)In vitroにおけるアッセイ系をさらに拡充し、各因子と拒絶反応の関係について評価する。 (2)ヒト化マウス及びCAR-Tの系を用いた解析。 (3)各種細胞特異的な機能の解析(臓器特異的酵素発現など)。 以上の3点を中心に今後の研究を推進し、有効な移植用デザイナー細胞の開発を目指す。
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