Project/Area Number |
22K08885
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
折茂 達也 北海道大学, 医学研究院, 助教 (80711861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蒲池 浩文 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (60374237)
神山 俊哉 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (80322816)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | COPZ1 |
Outline of Research at the Start |
COPZ1遺伝子は癌遺伝子ではないものの、癌にとっては不可欠な遺伝子であり、非癌遺伝子依存性(non-oncogene addiction)としての機序が知られている。Non-oncogene addictionの概念は近年癌治療において革命的な変化をもたらしている分子標的薬の効果に関して重要な役割を果たすことが知られている。本研究では、肝細胞癌におけるCOPZ1の発現が癌の生物学的悪性度・分子標的薬の効果とどのように関わるかの分子学的解明と、COPZ1阻害による肝細胞癌治療への可能性をnon-oncogene addictionの観点から解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
COPZ1(coatomer protein zeta1)はゴルジ体の輸送小胞を形成する膜タンパクCOP-Iの構成タンパクの一つとして知られている。COPZ1遺伝子は癌遺伝子ではないものの、癌にとっては不可欠な遺伝子であり、非癌遺伝子依存性(non-oncogene addiction)としての機序が知られている。Non-oncogene addictionの概念は近年癌治療において革命的な変化をもたらしている分子標的薬の効果に関して重要な役割を果たすことが知られている。肝細胞癌の治療においてもソラフェニブ、レンバチニブ、レゴラフェニブ、ラムシルマブ、アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法などの分子標的薬が次々と導入されパラダイムシフトが起きているが、その効果の指標については今だほとんどわかっておらずその解明は急務である。肝細胞癌においてCOPZ1の発現が分子標的薬の治療効果に深く関わっている可能性があり、そのメカニズムの解明は肝細胞癌の分子標的薬治療に大きく寄与することが期待される。本研究では、肝細胞癌におけるCOPZ1の発現が癌の生物学的悪性度・分子標的薬の効果とどのように関わるかの分子学的解明と、COPZ1阻害による肝細胞癌治療への可能性をnon-oncogene addictionの観点から解析する。 2008年1月~2014年12月までに当科で肝切除を行った初発肝細胞癌256例に対しCOPZ1の免疫染色を行った。染色強度によりスコア0からスコア4までスコアリングし、スコア0,1を陰性、スコア2.3を陽性と判定した。COPZ1の免疫染色の結果、陰性が98例、陽性が158例であった。COPZ1陰性陽性症例を比較した結果、COPZ1と臨床病理学的因子との間には相関関係は見られなかったが、COPZ1陽性例は陰性例に比べ全生存率、無再発生存率ともに有意に予後不良であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COPZ1の癌での特徴として重要なのが腫瘍依存性であり、正常細胞ではZ1とZ2の両方が発現しているが、癌細胞においては主にZ1が発現している。その理由としては、COPZ2遺伝子の下流のマイクロRNA152が癌抑制性に働くため、癌ではCOPZ2の発現が抑制されていると考えられている。そのためCOPZ1を阻害した場合には正常細胞はZ2が存在するためCOP複合体は機能できるが、癌細胞では機能が維持できず、ゴルジ体機能不全を生じ、最終的には細胞死に至る。このような機序のため、COPZ1だけでなく、COPZ2の免疫染色も試みているがCOPZ2の免疫染色の条件設定に難渋している。
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Strategy for Future Research Activity |
肝癌細胞株でCOPZ1で遺伝子改変株を作成し、癌悪性度(増殖能、浸潤能、遊走能など)の変化を評価する。具体的には、vectorでのCOPZ1高/低発現株作成、特異的siRNA(ノックダウン)を行い、Proliferation Assay、Invasion Assay、Wound Healing Assayも行う。また肝癌におけるCOPZ1の動態解析のため、COPZ1高発現と癌悪性化のメカニズム、COPZ1発現抑制と癌アポトーシスについての解析も検討する。
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