Project/Area Number |
22K08901
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
鯉沼 広治 自治医科大学, 医学部, 准教授 (20382905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 久永 自治医科大学, 医学部, 教授 (20316532)
北山 丈二 自治医科大学, 医学部, 教授 (20251308)
佐田友 藍 自治医科大学, 医学部, 助教 (40528585)
金丸 理人 自治医科大学, 医学部, 助教 (10625544)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 大腸癌 / 免疫 / 好中球細胞外トラップ / メトホルミン / 腫瘍浸潤リンパ球 / 多重免疫染色 / 糖尿病 / 発癌 / 転移 |
Outline of Research at the Start |
糖尿病を有する宿主の好中球は細胞外トラップ(NETs)を形成しやすく、これが様々な合併症の発症の要因であることが解ってきたが、この事象が糖尿病に合併したがんの病態にどのように関与しているか?については不明である。そこで、本研究では、糖尿病モデルマウスを用いた動物実験とヒト大腸癌組織を用いた免疫染色の結果から、糖尿病におけるNETsの亢進状態が大腸癌の発生・進展のプロセスにどのような影響を与えているのか?を明らかにすることを目指す。また、大腸癌の発生率や患者予後と相関することが指摘されている抗糖尿病薬がこの現象に与える影響を明らかにし、糖尿病合併大腸癌に対する新たな対策を見出すことを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
メトホルミンは 2 型糖尿病患者の癌関連死亡のリスクを軽減するが、その抗癌効果のメカニズムは解明されていない。近年、糖尿病患者の好中球は好中球細胞外トラップ(NET) の産生能が亢進しており、これが合併症の発症と密接な関連があることが分かってきた。 当科にて切除手術を施行した大腸癌(CRC) 患者のうち289 人がT2DM を合併していた。このうち62名が手術時にメトホルミンを服用しており、この患者の無再発生存期間(RFS)は非服用患者よりも有意に長く、非糖尿病患者 1,576 人よりも好い傾向があった。一方、メトホルミンは、LPSまたは HT-29 ヒト結腸癌細胞で刺激されたNETの産生を容量依存性に減少させた。末梢血好中球をLPSで刺激すると、CD3抗体とIL2で活性化したT細胞の走化性遊走を顕著に抑制したが、この効果はメトホルミンの存在によってほぼ完全に打ち消された。 外科的切除を受けたCRC 患者の中から傾向スコアマッチングにて40例の切除検体を選択し、多重免疫組織化学にて浸潤する免疫細胞を検討したところ、メトホルミン服用患者では、CD66b(+)腫瘍関連好中球とシトルリン化ヒストン3(+)で検出されるNET の密度が顕著に減少していた。同時にこれらの腫瘍組織ではCD3(+) および CD8(+) 腫瘍浸潤 T 細胞 (TIL)の密度が増加しており、その傾向は特に TAN がほとんどない領域で顕著であった。 メトホルミンは糖尿病に関連した NET 形成の亢進を抑制し、大腸癌組織における TIL の浸潤を増強する可能性がある。 糖尿病患者におけるメトホルミンの抗腫瘍効果は、少なくとも部分的にNETの阻害に起因している可能性があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
In vitro実験にてメトホルミンの好中球に対する作用とT細胞の遊走に対する影響を明らかにすることができた。また、メトホルミン服用患者と非服用患者の大腸癌切除検体を用いた免疫染色にて免疫学的微小環境の違いを検出することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
メトホルミン以外の抗糖尿病薬DPP-4阻害薬、GLP-1作動薬、SGLT2阻害薬などの影響について追加検討する。余裕があれば、胃癌、膵癌など他癌腫でも同様の検討を行い、この現象ががん全般にも外挿できるかどうかを検討する。
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