Project/Area Number |
22K08926
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55030:Cardiovascular surgery-related
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Research Institution | Hokkaido Information University |
Principal Investigator |
西部 俊哉 北海道情報大学, 医療情報学部, 教授 (10261306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加納 正樹 東京医科大学, 医学部, 助教 (40839271)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 腹部大動脈瘤 / 腹部ステントグラフト内挿術 / 弾性パラメータ / 瘤縮小 / 弾性 / 超音波 |
Outline of Research at the Start |
腹部大動脈瘤に対する腹部ステントグラフト内挿術(EVAR)後の瘤縮小は予後に影響を与えるが、それを予測する方法はなく、生涯にわたるサーベイランスが必要なことが指摘されている。本研究によってEVAR後の瘤縮小を予測する血管弾性パラメータを確立できれば、EVAR後のサーベイランスの軽減のみならず、EVARと瘤切除・人工血管置換術の合理的な選択が可能になる。また、本研究により瘤壁の弾性特性の詳細が明らかになれば、現在進められている骨髄由来細胞などによる血管弾性を取り戻す(若返らせる)最先端の再生医学的研究の基礎的データとしても役立つことが期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究2年目で得られた成果は以下の通りである。 1)eTRACKING法による瘤壁の血管弾性パラメータと瘤縮小の関連:19例のEVAR患者において、β(stiffness parameter)、Ep(圧力-歪み弾性係数)、PWV β(one-point pulse velocity)、およびAC(arterial compliance)を計測した。EVARの2年後の瘤縮小で2群に分けると、β、Ep、及びPWVβでは両群に有意差は認められなかったが、ACでは瘤が縮小した群は縮小しない群に比べて有意に低値であった。瘤壁の柔軟性や伸縮性を示す血管弾性パラメータであるACが瘤縮小の予測に役立つ可能性が示唆された。 2)eTRACKING法による瘤壁の血管弾性パラメータとPWV(脈波伝搬速度)の関連:PWVはEVARの瘤縮小の予測に役立つことが知られている。49名の腹部大動脈瘤患者において、β、Ep、PWV β、AC、およびPWVを計測した。PWVを1800 cm/secをカットオフ値として2群に分けた結果、βおよびPWV βは低PWV患者に比べて高PWV患者で有意に高く、ACは有意に低かった。ACはPWVと有意に負の相関を示した。この結果は、瘤縮小を評価するためのバイオマーカーとしてのPWVの臨床的意義を支持するものと考えられた(英文誌投稿中)。 3)2D Tissue Tracking法による血管弾性パラメータの選定:理論的な観点から、血管の短軸断面にて血管壁の弾性評価を行うにあたって、血管内腔面・血管外膜面のcircumferential strainが有用であると考えられた。短軸断面を6領域に分けて、局所のストレインを算出するためのデータ入力が現在進行中である。データ解析は、AI(機械学習)を応用して、予測因子を探索していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
腹部ステントグラフト内挿術後の瘤縮小の評価をするためには、少なくとも術後2年間の経過観察が必要である(1年目の評価では瘤縮小例が少なかった)。症例数は順調に積み重なっているが、瘤縮小の評価に時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、中間評価を適宜行い、2DTT法のパラメータの有用性について明らかにしていく。
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