HLA-G誘導MSCによる局所免疫の抑制機序解析と免疫抑制性バイオマテリアル開発
Project/Area Number |
22K08977
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55040:Respiratory surgery-related
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
田上 幸憲 長崎大学, 病院(医学系), 医員 (60806371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高村 祐磨 長崎大学, 病院(医学系), 医員 (20866636)
土谷 智史 富山大学, 学術研究部医学系, 特命教授 (30437884)
岩竹 真弓 名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任講師 (40624614)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 移植免疫 / 脱細胞化組織骨格 / バイオマテリアル / 間葉系幹細胞 / HLA-G |
Outline of Research at the Start |
臓器再生、修復医療の進展によって使用されるようになるバイオマテリアルには、自然免疫から獲得免疫まで広範囲に弱い免疫反応が生じると考えられる。その抑制には、多方面にわたる免疫抑制効果を持つMSCを使用することが効果的であると考えられる。 本研究は、MSCによるバイオマテリアルへの免疫反応抑制機序を解明し、HLA-Gを介した免疫抑制により組織反応に対する制御の可能性について検証することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
今後、臓器再生、修復医療の進展によって使用されるようになるバイオマテリアルには、自然免疫から獲得免疫まで広範囲に弱い免疫反応が生じると考えられる。その抑制には、多方面にわたる免疫抑制効果を持つMSCを使用することが効果的であると考える。現在臨床使用できるMSCは、骨髄由来(Bone Marrow derived stem cell; 以下BMMSC)、脂肪由来(Adipose derived MSC; 以下ADMSC)、羊膜由来(Amnion derived MSC; 以下AMMSC)、臍帯由来(Umbilical Cord derived MSC; 以下UCMSC)の4種類が主に知られているが、それぞれの免疫抑制効果には差があると考えられる。 本研究では母子胎児間の免疫寛容に重要な役割を持つHLA-Gに着目し、in vitroで発現誘導を行い、in vivoで検証することを目的としている。 本年度はin vitro での検証として組織由来(骨髄、脂肪、臍帯)の異なるMSCにおけるHLA-Gの発現量の比較およびHLA-Gによる免疫抑制機序解明を実施した。 母子-胎児間の免疫寛容に必須の表面抗原で妊娠の維持に重要な役割を果たしているHuman Leukocyte Antigen-G (HLA-G) の遺伝子発現および抗原発現が臍帯MSCで明らかに高いことが分かった。 本年度はHLA-Gを高発現するMSCの調整に着手した。臍帯MSCに遺伝子改変せずにHLA-Gを高発現する方法を探索すべく、培養環境の構築を目指した。その結果、細胞外マトリックスをディッシュにコーティングして培養するとHLA-Gおよび血管内皮マーカーが高発現することを見出した。 引き続き臍帯MSCによるバイオマテリアルへの免疫反応抑制機序を解明し、HLA-Gを介した免疫抑制により組織反応に対する制御効果について引き続き、in vitroおよびin vivoでの検証を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画に沿って、順調に解析を進められており、継続して研究推進する。
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Strategy for Future Research Activity |
①ヒト化マウス脾臓細胞とヒトMSC(骨髄、脂肪、臍帯)によってMLRを行い、炎症細胞の減少、Treg細胞の誘導を計測する。 ②HLA-Gの高発現による免疫抑制が示唆されたMSCについて、siRNA遺伝子ノックダウンおよび過剰発現細胞を用いて、炎症細胞やTreg細胞の誘導との関係を検証する。またMSCからHLA-G陽性細胞のみを抽出した細胞についても免疫抑制効果を評価する。 [マクロファージの特性解析]マクロファージは炎症促進性 (M1型) または抗炎症性 (M2型) に分類されることから、HLA-Gを高発現するヒトMSCとマウス脾臓細胞の共培養におけるM1/M2型マクロファージの比率についてフローサイトメトリーにより検証する。 [アポトーシス抑制能解析]MSCによるアポトーシス誘導抑制効果を解析する。解析方法にはリソソーム染色色素であるLysotrackerを用い、HLA-Gを高発現するヒトMSC をINF-γ刺激下で培養し、リアルタイム培養細胞観察システム(CCM-1.4Z, ASTEC) にてイメージングにより動態解析する。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)