Project/Area Number |
22K09049
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
一ノ宮 大雅 長崎大学, 病院(医学系), 講師 (50404249)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 薬理学的プレコンディショニング / SGLT2阻害薬 / 心筋虚血再灌流傷害 |
Outline of Research at the Start |
糖尿病治療薬であるsodium-glucose cotransporter(SGLT)2阻害薬は、大規模臨床研究で心血管死イベント発生の減少や心不全・腎不全リスクの軽減が相次いで証明されているが、その機序は不明である。一方で、全てのSGLT2阻害薬はSGLT1阻害作用を有するが、SGLT1の阻害は臓器保護効果を減弱させる可能性がある。 本研究では、正常および糖尿病ラットの心筋虚血再灌流傷害に対して、SGLT1選択性の異なる各SGLT阻害薬の慢性または急性投与が心筋保護効果に与える影響に関して、その分子細胞学的機序を含め明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
尿病治療薬であるSGLT2(sodium-glucose cotransporter 2)阻害薬は、大規模臨床研究で心血管死イベント発生の減少や、心不全・腎不全リスクの軽減効果が相次いで証明されたことから近年非常に注目されている。また、複数のSGLT2阻害薬で心筋梗塞の再発が抑制されることが示されたことから、その機序の一つとして虚血再灌流傷害に対する臓器保護効果を発揮した可能性が考えられている。しかしながら、臓器保護効果についての分子細胞学的機序は依然として不明である。 心臓にはSGLT2はなく、SGLT1のみが存在する。従って、SGLT1が保護作用において重要な役割を成すと推測されているが、強いSGLT1阻害作用が心筋傷害リスクを上昇させる可能性がある一方で、SGLT2阻害薬が有する軽度のSGLT1阻害作用が保護効果を得る上で重要だとの報告もあり、SGLT1の心筋保護効果における功罪は明らかでない。また、臨床で使用されているSGLT阻害薬のSGLT1選択性は薬剤により大きく異なるため、その保護効果は薬剤ごとに大きく異なる可能性がある。 そこで本研究は、心筋虚血再灌流傷害に対するSGLT1選択性の異なる各SGLT阻害薬の内在性臓器保護効果への影響を検討し、その分子細胞学的機序を明らかにする目的で行っている。 研究に用いる各種費用の増加に伴う研究計画の変更により、糖尿病ラットの使用を中止し、正常ラットによる急性高血糖モデルでの検討を行う方針となった。そのため、2023年度は急性高血糖モデルの作成を行った。 2024年度は、急性高血糖モデルに対してSGLT2阻害薬を投与し、その保護効果について検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
所属機関における役職および業務内容の変更により研究に割ける時間が少なくなった。また、実験に用いる動物や薬品・器具などの価格が上昇し、資金の面で当初の想定通りの研究を行うことが困難になった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度より大学院生1名が研究協力者となり、手技の指導を行った上で実験を再開した。また、研究費の不足については研究計画を変更し、糖尿病モデル(Goto-Kakizaki)ラットの使用中止、正常(wister)ラットを用いた急性高血糖モデルでの薬理学的保護効果についての検討を行う方針とする。
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