Project/Area Number |
22K09058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
岩崎 光生 関西医科大学, 医学部, 講師 (80528365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上林 卓彦 関西医科大学, 医学部, 教授 (10273640)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 脳死 / 医療ガス / 臓器保護 / 移植 / 心筋保護 |
Outline of Research at the Start |
近年、脳死ドナー臓器の不足が大きな問題となっている。脳死の第一段階ではカテコラミンの大量放出とそれに引き続く炎症反応、サイトカインや活性酸素の増加などにより主要臓器が障害される。移植の成績を向上させる上でこの臓器障害を予防・治療する方法を確立することが重要である。 医療ガス(希ガス、水素、硫化水素)が臓器保護効果を示す報告が増加しており、脳死患者管理においても臓器機能維持効果が発現するかを確認することは臨床上有意義である。 希ガス、水素、硫化水素が脳死ラットの心機能に及ぼす影響を調べ、心筋保護作用の有無を明らかにする。また、心筋保護作用が明らかになった場合、その細胞内メカニズムを検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
9週齢のSDラットをセボフルランの吸入で緩徐導入した後に気管切開・人工呼吸した。頸動脈と頸静脈に24Gのカニューラを挿入して動静脈ラインを確保した。次に頭蓋内に4FrのFogarty catheterを挿入した。開胸して心尖部より左心室に圧カテーテルと容量カテーテルを挿入し、左心室のPV loopを描出した。その後、頭蓋内に留置したバルーンを膨らませることで脳死を導入した。 100%酸素投与群では、脳死から240から360分の間に心機能が低下して心停止に至る結果が得られた。収縮期血圧、左室駆出率、dp/dt maxが徐々に低下していき、脳死360分後には約50%が心停止となった。 30%酸素投与群では、脳死導入直後に右心不全を起こして心停止を起こすため、バルーンの量減らすことで脳死導入直後の心停止を減らすことができた。 30%酸素投与群は脳死360分後に83%が心停止となった。 今後は希ガス(キセノン・ヘリウム)や水素、硫化水素を吸入させた場合の循環動態のデータを採取する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
100%酸素投与下で脳死を導入する時は、バルーン0.7mlで脳死が完成し、緩徐に心不全となった。360分間での血圧、左室駆出率、dp/dt maxを評価することができた。 30%酸素投与下で脳死を導入すると、右心不全が原因と考えられるショック状態となり、血行動態を評価する前に心臓が停止した。バルーンを膨らませる容量を減らすことで急激な心停止を減らすことが可能になり、脳死後360分間の循環動態を評価できるようになった。 次年度は30%酸素に希ガス、水素、硫化水素を混合して、それぞれのガスの心機能保護を評価する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
希ガス(キセノン・ヘリウム)、水素、硫化水素を吸入させることで、脳死導入後の血圧、左室駆出率、dp/dt maxの変化を測定する。 今回、酸素濃度を低下させると脳死後の急速な心不全が発生したことから、一酸化窒素を投与して右心不全を軽減することで心機能が保護できると考えている。そのため、一酸化窒素を投与したラットでも血行動態を測定する予定である。 また、各種ガスを吸入させた脳死ラットにアドレナリン10μg/kgを静脈内投与し、誘発される不整脈の種類・頻度を比較する。 心機能保護、抗不整脈作用をしめしたガスについて、左心室の心筋組織を採取し、炎症細胞の浸潤を観察することで心筋に発生している炎症の程度を評価する。また、ウエスタンブロッティングを行い、PI3kinase-Akt経路に関わるタンパク質の発現・リン酸化を定量する。コントロール群と比較することで各種ガスの心筋保護に関与するメカニズムを明らかにする。
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