Project/Area Number |
22K09084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
竹下 淳 関西医科大学, 医学部, 研究医員 (40433263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 康文 近畿大学, 医学部, 教授 (70326239)
影山 京子 関西医科大学, 医学部, 研究医員 (80347468)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | microRNA / 敗血症 / 遺伝子治療 |
Outline of Research at the Start |
重症敗血症では、過剰な免疫抑制状態が生じると予後不良を来すことは広く知られている。申請者らは、敗血症に伴う病態の中で、白血球減少に注目している。申請者らは予備研究で非敗血症患者との比較だけで無く、敗血症病態において白血球数が増多する患者群と、白血球が減少する群で、白血球に発現するmicroRNA(miRNA)の差異を次世代シーケンサーによる網羅的解析後の群間比較により見出した。同時にmRNAの発現解析を施行することで、パスウェイ解析ソフトウェアを用いてmiRNA-mRNAの相互作用を解析し、白血球減少の要因となる遺伝子、蛋白質を同定できれば、将来、遺伝子治療に発展できる可能性もある。
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Outline of Annual Research Achievements |
耐糖能障害を伴う(重症)敗血症では、過剰な免疫抑制状態が生じ、予後不良を来すが、我々は血球や血管内皮細胞が産生するmicroRNA(miRNA)が、炎症病態を修飾する重要な要因になると考える。その機序と新しい治療法を見出すために、次世代シーケンサーによる網羅的なmRNA、及びmiRNA発現解析、遺伝子導入手技等を用いて病態を解明し、今後の遺伝子治療を展開したい。その中で、特に好中球の炎症性細胞死に注目している。
実験を遂行するために、培養細胞実験としてヒト骨髄性白血病細胞HL-60細胞を、ジメチルスルホキシド(DMSO)にて好中球に分化し実験を行った。HL-60 培養細胞株を用いて、in vitro での分葉核の形成と NETs 類似の構造体の誘導系を確立した。糖濃度の異なる培養液を用いた好中球の培養系において、LPSを含有する培養液で24-48時間培養後、ホルボール12-ミリスチン酸13-酢酸塩(PMA)負荷し、好中球の脱顆粒化、NETs、ヒストンを蛍光色素染色後、蛍光倒立顕微鏡で観察、また培養後の回収液をフローサイトメーターで定量化し、対象群と比較検討した。さらに細胞からTotal RNAを分離し、次世代シーケンサーを用いて得た実験データを用いて、mRNA及びmiRNAの発現の網羅的解析をCLCバイオ社解析ソフト(Genomic Work Bench)を使用して行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で、外部委託業者の出勤時間、営業時間が限られていたため、一部の実験に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞死・炎症惹起物質に関連するmRNA、及びそれに相補配列のあるmiRNAを選別し、Real-Time PCR法で、RNA発現の絶対定量を行った。 上記の実験で上昇したmiRNAのmimic(Pre-miRTM miRNA Precursor Molecules, Ambion社)と、そのmiRNAに特異的なmiRNA阻害薬(Anti-miRTM miRNA Inhibitor, Ambion社)をHL-60 培養細胞株へ遺伝子導入し、好中球の脱顆粒化、NETs、ヒストンを蛍光色素染色、フローサイトメトリーで、比較検討したい。 また、その結果に基づいて、ICU入室患者を対象に、1)非敗血症患者、2) 耐糖能障害の無い敗血症患者、3) 耐糖能障害の有る敗血症患者から採血後、好中球を抽出し、細胞培養研究で検討したHL-60細胞、好中球のmRNA、miRNA発現のデータの比較検討を行う予定にしている。
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