冷凍保存法と飽和食塩溶液固定法を用いたブタ臓器による外傷手術手技研修の開発応用
Project/Area Number |
22K09127
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55060:Emergency medicine-related
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
本間 宙 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (60307353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河田 晋一 東京医科大学, 医学部, 助教 (00527955)
藤川 翼 東京医科大学, 医学部, 助教 (70796094)
谷野 雄亮 東京医科大学, 医学部, 助教 (20752033)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 冷凍保存ブタ臓器 / 外傷手術手技 / アンケート / 自己習熟度評価 / 外科研修経験 / 研修による効果 / 飽和食塩溶液固定法 / 献体手術手技研修 / 外傷手術手技研修 / ブタ臓器 / 冷凍保存 / 臓器出血モデル |
Outline of Research at the Start |
我々は、死亡ブタから摘出して冷凍保存した臓器を用いた外傷手術研究会を開発し、2018~2021年度の科学研究費助成事業では、全ての実質臓器にカニュレーションを行っての、臓器出血モデルを作成することに成功した。本研究では、この臓器モデルの確立と、新たな献体保存法である飽和食塩溶液固定法をこの動物臓器にも適用し長期保存を可能として、解剖実習室で献体研修との並列で研修できる新システムを構築する。そして献体研修との2軸で、診療を受ける重症外傷患者救命への有用性を確認することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまで試行的に行ってきた動物臓器研修内容を確立化し、また特定のシミュレーションセンター外でも汎用的に開催できるようにするために、1)状況設定付加を行って臓器出血モデルをより臨場感あふれるものに発展させる。 2)受講対象を拡大してより広い年代:若手から専門領域を有する受講生に研修を受けてもらう。 3)新たな手術研修用献体保存法として東京医科大学が開発した「飽和食塩溶液固定法」を解凍後の動物臓器にも適用し、動物臓器の常温・長期保存化できないかを検討する。4)この飽和食塩溶液固定動物臓器を、献体研修と並列使用することで、献体を使っての臓器へのアプローチ→動物臓器を使っての修復研修という、より実践に即した外傷手術研究会の開発を行う。 を目的とした新規研究を開始し、今回はその過程として特に3)の研究に対しての実験を、2024年2月20日と3月21日に行った。具体的には 2月20日:死亡ブタから摘出した医学研究用臓器(心・肺・肝・脾・腎・小腸・膀胱・外頚動脈)を、生理食塩水で灌流後に-20℃で急速冷凍保存。当日に自然解凍し、各臓器にこれまで行った研修と同様に、血管や尿管に接続管を挿入。このカニュレーションを行った臓器を、同日中に人体構造学解剖実習室に持ち込み、ホルマリン濃度0%飽和食塩溶液固定を施行。 3月21日:昨年1月25日に固定保存していた全種類臓器を実習施設であるテルモメディカルプラネックスに持ち込み、固定後も血液還流や尿管還流の可否を含む。実習への有用性の検証を行った。結果、心臓は心房心室に固形物が沈着し血液注入自体ができず、肺は人工呼吸器装着による再膨張が得られなかった。肝・脾・腎は局所限局の出血性モデル再現に留まったが、腎尿漏モデルは再現できていた。小腸・膀胱・外頸動脈を用いた研修は非固定臓器と同等の研修が可能であった。 以上より固定法には更なる改良検討が必要と判断した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究のメインの1つである 3)新たな手術研修用献体保存法として東京医科大学が開発した「飽和食塩溶液固定法」を解凍後の動物臓器にも適用し、動物臓器の常温・長期保存化できない かを検討する。 に対し、全種類臓器の研修利用研究を施行する事が出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
3)新たな手術研修用献体保存法として東京医科大学が開発した「飽和食塩溶液固定法」を解凍後の動物臓器にも適用し、動物臓器の常温・長期保存化できないかを検討する。 を更に検証し(今年度はホルマリン濃度0%の固定液を使用しての臓器固定を行っており、この固定臓器を次年度に使用予定の計画である)、 4)この飽和食塩溶液固定動物臓器を、献体研修と並列使用することで、献体を使っての臓器へのアプローチ→動物臓器を使っての修復研修という、より実践に即した外傷手術研究会の開発を行う。 を進めてゆく。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)