Project/Area Number |
22K09184
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55060:Emergency medicine-related
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
田中 健之 長崎大学, 病院(医学系), 講師 (30432967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 慎介 福岡大学, 薬学部, 准教授 (10404211)
諸藤 陽一 長崎大学, 病院(医学系), 准教授 (40437869)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | ARDS / 血管透過性亢進 / 敗血症性ショック / ROCK / セロトニン |
Outline of Research at the Start |
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の主座病変は細胞間接着因子破綻による血管内皮細胞バリア破綻(血管透過性亢進)だが、それを引き起こす分子基盤は依然未解明で、根本的な治療法はない。肺特異的疑似血管モデルを用いたin vitro実験で、セロトニン(5-HT)による細胞透過の亢進、5-HT拮抗やROCK阻害による細胞透過性亢進の減弱効果を確認する。in vivoの系でも同様に5-HT/ROCK阻害の効果を確認する。in vitro/in vivo両者の解析結果を合わせセロトニン/ROCK活性の血管透過性亢進機序への確固たる関与を評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の概要は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の主座病変である細胞間接着因子破綻による血管内皮細胞バリア破綻(血管透過性亢進)を引き起こす分子基盤を解析解明することである。研究分担者の諸藤、中川が開発したBBB(脳血管関門バリア)のvitroモデルキットを基盤に、肺由来細胞を使用して肺に特異的な血管内皮細胞疑似血管壁モデルを構築して、そのモデルの確立と安定性の検証、その後、炎症下でのセロトニンやROCK活性の関与を検証することが主目的である。2023年度にはラット肺微小血管内皮細胞とそれを立体的な構造で裏打ちするためにラット脳ペリサイトを用いてトランスウェルにて肺の血管内皮微小環境を再現する実験を開始した。炎症刺激実験に耐えうる安定性の検証(培養条件設定など)を行っている。研究テーマの派生で議論を開始していた薬剤部との共同研究のトランスウェル実験のひな型のBBBモデルキットを用いた抗菌薬の髄液移行評価のvitroモデルでの検証に関しては、CEZ(セファゾリン)は測定系の確立はできたが、その他のβラクタム薬数種の濃度測定検量線確定の検証に時間を有しているため、透過性実験までの実行までには至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ラット肺微小血管内皮細胞とラット脳ペリサイトの共培養の安定性の条件設定に時間を要している。前者の細胞に関しては、細胞培養液が海外からの輸入であるため、どうしても実験計画までの時間差が生じてしまった。薬剤部との共同研究の案件に関しては、複数抗菌薬を1つのプレートで同時にアッセイ、濃度測定になるため、目標の抗菌薬複数種の濃度測定系がすべて確立されてからのアッセイ開始となるため、開始までの遅延が生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までコロナ禍での活動の制限の影響を受けていたが、その制限もなくなり、研究分担者との実験の時間確保をスムーズとなり、実験計画の進捗は改善した。現在の手法のアッセイ系で一番の問題となる可能性は、トランスウェルプレートへの細胞の生着能である。生着に問題があると判断した場合には、研究分担者にノウハウがあるラット脳からの直接の細胞(ペリサイト)分離で得られる細胞を使用することも検討していく。抗菌薬髄液移行の研究に関しては、濃度測定が確立できれば、あとの実験系はBBBモデルの定型プロトコールなので問題なく実験ができると考えている。
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