Project/Area Number |
22K09231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木嶋 教行 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (80534627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保仙 直毅 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10456923)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 膠芽腫 / CAR-T / CAR-T細胞療法 / CART細胞療法 |
Outline of Research at the Start |
膠芽腫は極めて予後不良の悪性脳腫瘍であり、有効な新規治療法の開発が急務と考えられている。近年、T細胞を改変し、腫瘍細胞の表面に発現する抗原を認識させて、腫瘍細胞を攻撃するCAR-T細胞療法が注目されている。このCAR-T細胞療法を、膠芽腫にも応用する試みがなされており、種々の臨床試験が行われているが、治療成績を向上させるためには更なる腫瘍表面抗原の同定が必要と考えられている。 こうした背景から本研究は膠芽腫に特異的に発現する腫瘍表面抗原を、手術によって得られた患者由来の膠芽腫細胞を用いて網羅的に同定し、それを標的としたCAR-T細胞療法の開発を目指すものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度はまず当研究室で樹立済みの患者由来膠芽腫細胞をC57BL/6マウスの足底部に移植し、その後マウスのリンパ節を摘出した。摘出したリンパ節よりリンパ球を抽出し、その後ミエローマ細胞と融合させることでハイブリドーマを作成した。その後作成したハイブリドーマが産生する抗体にanti-mouse phycoerythrin(PE)抗体を結合させて、膠芽腫細胞と結合する抗体をflow cytometryを用いてスクリーニングを行った。一方スクリーニングで同定された膠芽腫細胞と結合する抗体の中から、頭蓋内非腫瘍性病変(てんかんなど)にて手術を施行された患者の摘出組織を用いて、非腫瘍性組織には結合しない抗体を同定し、膠芽腫特異的に発現する抗体の候補を同定した。結果、B7-H3,PTGFRNという抗体が膠芽腫に特異的に発現していることを見出した。(Nakagawa T, Kijima N, et al. Neurooncol Adv. 2022, Kuroda H, Kijima N, et al. 投稿中) 次にB7-H3およびPTGFRNに対するCAR-T細胞の作製を行った。その後in vitroで患者由来膠芽腫細胞とCAR-T細胞を共培養し、殺細胞効果があるかについての検討を行ったところ、T細胞活性化に関与するIL-2やIFN-gammaといったcytokineが著明に増加していることが分かった。一方患者由来膠芽腫細胞を移植したマウスにCAR-T細胞およびコントロールのT細胞の投与を行ったところ、CAR-T細胞投与群で明らかな抗腫瘍効果を認めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
前年度はCAR-T細胞の作成までを目標にしていたが、CAR-T細胞の作製をスムーズに行うことができたため、CAR-T細胞療法の抗腫瘍効果の確認も行うことができ、抗腫瘍効果を確認することができた。こうしたことから計画以上に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はさらなる腫瘍特異的抗原がないかを並行して探索することを計画している。一方本研究は免疫不全マウスを用いて行うことを当初予定しており、免疫不全マウスでの抗腫瘍効果は確認できたが、免疫不全のないマウスでの効果があるのかも評価する必要があると考えており、今年度は免疫不全のないマウスモデルを用いた、CAR-T細胞療法の治療効果の評価を行うことを計画している。
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