Project/Area Number |
22K09243
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
大場 茂生 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (80338061)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 明由 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 准教授 (00572405)
常陸 圭介 藤田医科大学, 医科学研究センター, 講師 (10508469)
廣瀬 雄一 藤田医科大学, 医学部, 教授 (60218849)
山口 央輝 四日市看護医療大学, 看護医療学部, 准教授 (70319250)
寺西 隆雄 藤田医科大学, 医学部, 助教 (80899063)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 神経膠腫 / IDH変異 / がん代謝 / アスパラギン / グルタミン / IDH |
Outline of Research at the Start |
悪性脳腫瘍の代表的疾患である神経膠腫は、変異型IDHを有するものと有さないものとに2分され、形態は類似していても遺伝学的・代謝学的背景は大きく異なる。治療薬としてテモゾロミドが使用されることが多いが、その薬剤耐性が大きな問題となっている。本研究では変異型IDH神経膠腫モデルと野生型IDH神経膠腫モデルを用いた網羅的遺伝子解析、代謝解析結果に基づいた差異が、それぞれのIDH型における治療標的とならないかをin vitroとin vivoで検証する。更にはテモゾロミド耐性となった腫瘍においても有効ながん代謝を標的とした治療法を開発し、将来の臨床応用へとつなげていく。
|
Outline of Annual Research Achievements |
神経膠腫は悪性脳腫瘍の代表的疾患である。イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(IDH)の変異を有するものと有さないものとに2分され、形態は類似していても遺伝学的・代謝学的背景は大きく異なる。本研究の目的は、変異型IDHと野生型IDH神経膠腫モデルを用いて網羅的代謝解析を行い、それぞれのIDH型による代謝の違いを標的とした治療法を考案し、臨床応用へとつなげていくことである。 正常ヒトアストロサイト由来の不死化細胞に変異型IDHを導入させ腫瘍化させた変異型IDH神経膠腫モデルと、変異型Rasを導入した野生型IDH神経膠腫モデルを使用し、キャピラリー電気泳動-飛行時間型質量分析計での網羅的代謝解析を行った。野生型IDH神経膠腫モデルではアスパラギンが、変異型IDH神経膠腫モデルではグルタミン、グルタミン酸、グルタチオンが他者に比べてより低いことが示された。アスパラギンをアスパラギン酸へと変換させるL-asparaginaseの抗腫瘍効果は、野生型IDHモデルにおいてより高かった。また抗腫瘍効果の機構としてオートファジーの関与が示唆された。他のIDH野生型の膠芽腫細胞株にても同一の機序で抗腫瘍効果を認めることが判明した。次にグルタミン酸からα-ケトグルタル酸へと変換させるGLUD1の阻害剤を用いたところ、IDH野生型に比べIDH変異型モデルにおいてより感受性が高かった。GLLUD1阻害剤はReactive Oxygen Speciesを増加させ、アポトーシスを誘導した。また、膠芽腫細胞株に変異型IDH1を導入した細胞に関しても同様の結果が得られた。 次にマウスの皮下にIDH野生型である神経膠腫細胞株と変異型IDH1を発現させた神経膠細胞株とを移植しGLUD1阻害剤を投与したところ、変異型IDH1を発現させた細胞にのみ抗腫瘍効果を示した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
変異型IDH神経膠腫モデル、野生型IDH神経膠腫モデルそれぞれに対して標的となるがん代謝経路と、その経路を阻害することによる抗腫瘍効果の機構が同定でき、GLUD1阻害剤を用いたマウスでの評価も完了できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
マウスへの皮下移植を行い、L-asparaginaseの効果を検証する。また、テモゾロミド耐性株での効果も検証する。
|
Report
(2 results)
Research Products
(12 results)