Project/Area Number |
22K09252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
上出 智也 金沢大学, 医学系, 講師 (50646685)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 脳動脈瘤 / RAGE / 破裂 |
Outline of Research at the Start |
マウス脳動脈瘤モデル及び開頭手術で採取したヒト脳動脈瘤検体を使用し、特に炎症に着目して脳動脈瘤破裂に関与する因子を解析し、予防的外科治療が必要な未破裂脳動脈瘤の選別化や侵襲を伴わない予防治療薬の可能性を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
諸条件の調整を行い、マウス脳動脈瘤モデルの作成体系を整備した。安定して脳動脈瘤を作成できるようになった後、野生型マウスを用いて脳動脈瘤作成を誘発したところ、脳動脈瘤壁にRAGEが発現していることを確認した。 続いて野生型及びRAGEノックアウトマウスを用いて脳動脈瘤作成を誘発したところ、脳動脈瘤の発生率や破裂率において、RAGEノックアウトマウスでは有意に低くなることが明らかとなった。一方破裂した際の血腫量や神経学的所見には有意差がないことが明らかとなった。更には野生型マウス、RAGEノックアウトマウスいずれもこのモデルを作成した際の血圧については、2群間で有意差がないことも確認した。 2群間で脳動脈瘤の発生率や破裂率が異なるメカニズム解析のため、野生型、RAGEノックアウトマウスで脳動脈瘤誘導開始からday5~day10の間でRT-PCRによる解析を施行したところ、野生型では酸化ストレスなどの各種マーカーが上昇し、RAGEノックアウトマウスではそれらが有意に抑制されていることが明らかとなった。一方野生型、RAGEノックアウトマウスの脳動脈瘤誘導開始前にRT-PCRによる解析を施行したところ、2群間で上記各種マーカーに有意差がないことも確認した。 上記結果を基に、RAGE阻害剤を野生型マウスに投与したのちに脳動脈瘤誘導を開始し、脳動脈瘤の発生率や破裂率について抑制されるかの検証を行ったところ、阻害剤非投与群と比較して優位に脳動脈瘤の発生率や破裂率が抑制されることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度にはマウスの脳動脈瘤生成体系の確立に時間を要したが、何とか確立することができた。これに伴い実験は順調に進み、野生型マウスでは脳動脈瘤壁にRAGEが発現していること、野生型マウスとRAGEノックアウトマウスでは脳動脈瘤の生成率や破裂率が異なること、さらにはそのメカニズムとして野生型マウスでは酸化ストレスなどの各種炎症マーカーが上昇していることを明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点で野生型マウス、RAGEノックアウトマウス間で脳動脈瘤の生成率、破裂率が異なること、及びそのメカニズムを明らかにすることができた。次年度にはRAGEの阻害剤を野生型マウスに投与することで、脳動脈瘤の生成率、破裂率を軽減することができるかを明らかにする。またその至適な投与量やタイミングについても明らかにする予定である。
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