Identification of a possible molecular mechanism causing an idiopathic osteolysis Gorham Stout disease
Project/Area Number |
22K09371
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
江面 陽一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (50333456)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲澤 譲治 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30193551)
早田 匡芳 東京理科大学, 薬学部生命創薬科学科, 教授 (40420252)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
|
Keywords | 溶骨症 / 先天性骨系統疾患 / 遺伝子変異 / 骨欠損 / 破骨細胞 / 免疫応答 |
Outline of Research at the Start |
病因未解明の希少特発性溶骨症「ゴーハム病」の発端者における全エクソン解析により、本疾患発症に寄与したと考えられる遺伝子(仮名:GHM1)に重篤なホモ接合性のミスセンス変異を同定した(一般集団における変異頻度は0.03%程度)。そこで本遺伝子の分子機能解析とオミックス情報解析に基づき関連候補遺伝子群を設定し、追加国内症例で遺伝子変異を探索する。また変異の有無と患者臨床病型との関連を検討する。さらに患者検体由来の培養細胞系と遺伝子改変マウスを用いて病態形成に関わる分子機構をインビボおよびインビトロで解明し、その知見に基づき新規治療法や治療最適化につながる亜型分類化を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
病因未解明の希少特発性溶骨症「ゴーハム病」について、非定型的な発症および経過を示した1発端者および家族の全エクソン解析により、本疾患発症に寄与したと考えられる遺伝子(GDSMD)に重篤なホモ接合性のミスセンス変異D275Hを同定した(一般集団における変異頻度は0.03%程度)。そこで本遺伝子の分子機能解析として患者由来および培養細胞株を用いた培養実験系における機能的な分子切断実験としてLPS刺激によるGSDMD分子のカスパーゼによる切断が生じなくなることを明らかにした(Uehara et al., JBMR Plus. 2023)。この分子切断はマクロファージにおいてはIL-1をはじめとするサイトカイン放出を可能とするパイロプトシス誘導に必須とされる分子過程であるが、破骨細胞においては更なるアミノ基末端部位における分子切断をとおして成熟破骨細胞の最終活性化を抑制する機構として働いていることが、外部研究者によって明らかにされた。この機構に基づくならば、本症例における骨喪失性の溶骨症性病変は破骨細胞の最終活性化の抑制解除によってもたらされたという仮説の正当性が得られる。追加症例を発見するため、オミックス情報解析に基づき関連候補遺伝子群を設定し追加国内症例で遺伝子変異を探索したがこれまでのところ追加症例は見出されていない。しかしながら患者検体由来の培養細胞系と遺伝子改変マウスを用いて病態形成に関わる分子機構をインビボおよびインビトロで解明し、その知見に基づき新規治療法や治療最適化につながる亜型分類化を目指している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
患者末梢血由来の単球分画を採取し、LPS刺激によるGSDMD分子のカスパーゼによる切断の有無を培養実験系で検証し、変異を有する患者由来単球ではLPS刺激によってもGSDMD分子の切断がおこらないことを証明した。ところが本研究の実施中に、当該患者は心臓合併症と思われる病態のため突然死に至った。そのため患者由来細胞による検討は継続不能となった。そのため、その後の解析は培養細胞株をもちいて検討している。ヒト単球系の細胞株THP-1による検討に加えて、GSDMD変異の破骨細胞活性化に及ぼす影響を検討するため、破骨細胞への分化誘導を検討できるマウスのマクロファージ系細胞株RAW264.7細胞を用いてGsdmd遺伝子の強制発現系とノックダウンによる検討を行っている。またマウスのGSDMD遺伝子欠損マウスを用いて骨量制御機構に対する影響を検討している。分担研究者としてあらたに東京理科大学薬学部の早田匡芳教授の協力を得てインビボおよび培養系の検討を行っている。
|
Strategy for Future Research Activity |
まず本研究によるここまでの知見の重要性を臨床レベルにおいて実証し、一般臨床医レベルに知識を普及するため、当初の検討計画(2)に従って、引き続き国内外のゴーハム病症例における非定型発症例を探索し、GSDMD変異の有無や臨床病態との関連性を調べて亜型分類(層別化)を目指す。 また検討計画(3)に基づく検討として、患者生体試料(細胞)培養系に変わるマウスの培養細胞株を用いた実験からGSDMD分子およびその切断断片の破骨細胞における機能をさらに明らかにし、結合分子ネットワーク解析や遺伝子発現誘導に基づく関連遺伝子群の病態への関与の可能性を探索し、不均一性希少難病とされるゴーハム病の病型分類と関連リスク要因の解明、さらには有効な新規治療薬開発の分子基盤の構築を目指す。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)