精子形成障害におけるエピゲノム因子の解明による男性不妊症に対する新規治療薬の確立
Project/Area Number |
22K09454
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
西尾 英紀 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (10621063)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神沢 英幸 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (00551277)
加藤 大貴 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (00620931)
林 祐太郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40238134)
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
黒川 覚史 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (50468253)
水野 健太郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70448710)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
|
Keywords | 造精機能障害 / エピゲノム / 男性不妊症 / 精子幹細胞 / ヒストン修飾 |
Outline of Research at the Start |
停留精巣では造精機能障害が高率にみられ、将来の男性不妊症となる。私たちは、造精機能障害の原因として、精子形成過程における未分化精細胞から精子幹細胞への分化障害に着目した。そして、造精機能障害モデルとして停留精巣ラットを確立し、精細胞において分化障害の時期に一致して発現が亢進する遺伝子Kdm5aを同定した。Kdm5aはヒストン脱メチル化酵素であり、エピジェネティックに遺伝子発現を制御する。本研究で、精子の分化にKdm5aがどのように関わるのかを明らかにすることによって、造精機能障害の病態を解明し、造精機能障害に起因する男性不妊症に対する新規治療薬の開発につなげたいと考える。
|
Outline of Annual Research Achievements |
妊娠S-Dラットに抗アンドロゲン剤であるflutamide 7.5mgを連日腹腔内投与(妊娠14-20日)し、造精機能障害モデルである停留精巣ラットを作成した。生後9日目のラット停留精巣(UDT群)と正常精巣(Control群)で発現差を認めるヒストン脱メチル化酵素Kdm5a(lysine (K)-specific demethylase 5A)を同定した。Kdm5aは、精細管内における精細胞の支持細胞であるSertoli細胞や間質細胞であるLeydig細胞には発現を認めず、有糸期の未分化精細胞、精原細胞、精母細胞のそれぞれの核に発現を認めた。Kdm5aはヒストンH3K4の脱メチル化酵素であり、同時期における停留精巣のWestern Blotによる評価で、H3K4が低メチル化状態であった。 またKdm5a強制発現ベクターを作成し、マウス精原細胞培養株であるGC-1細胞にKdm5aを遺伝子導入した。Kdm5aを強制発現させたGC-1細胞で、精子幹細胞分化に関わるEsr2、Neurog3、Pou5fl、Ret、Thy1の有意な発現を認めた。さらにKdm5aに制御される遺伝子の網羅的な探索のため、Kdm5aを遺伝子導入したGC-1細胞を用いてマイクロアレイ解析を行った。その候補遺伝子の中でエピジェネティックに発現制御される遺伝子に着目し、それらの遺伝子のKdm5aによるメチル化状態の変化について、ヒストンH3K4抗体を用いてChIP-qPCR assayで検討した。ChIP-qPCR assayで、GC-1細胞においてKdm5aを強制発現しても、Tet1遺伝子のメチル化状態の変化を認めなったが、Scml2については、H3K4me3で発現亢進を認めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
CRISPR/Cas9によるゲノム編集技術を用いたKdm5aノックアウトマウスの作製を計画しているが、まだ作製できていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度のうちに、CRISPR/Cas9によるゲノム編集技術を用いたKdm5aノックアウトマウスの作製を完了し、その表現型の評価を行いたい。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Low Serum Inhibin B/Follicle-Stimulating Hormones and Anti-Mullerian Hormone/Follicle-Stimulating Hormones Ratios as Markers of Decreased Germ Cells in Infants with Bilateral Cryptorchidism2021
Author(s)
Kato T, Mizuno K, Matsumoto D, Nishio H, Nakane A, Kurokawa S, Kamisawa H, Maruyama T, Iwatsuki S, Umemoto Y, Yasui T, Hayashi Y
-
Journal Title
J Urology
Volume: 207
Issue: 3
Pages: 701-709
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research