Project/Area Number |
22K09491
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
根来 宏光 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80708595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
礒田 博子 筑波大学, 生命環境系, 教授 (00375429)
佐々木 一憲 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究員 (60709715)
松本 孔貴 筑波大学, 医学医療系, 助教 (70510395)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 概日時計 / 放射線 / 膀胱 / 放射線保護 / 時間生物学 |
Outline of Research at the Start |
放射線療法は癌治療において手術とともに一翼を担う重要な治療方法である。一方で放射線照射に伴う有害事象のため照射制限やQOL低下が起こるため、これを低減することが求められている。近年照射時刻によって放射線治療効果や有害事象の程度が異なることが報告されてきており、我々の臨床研究からも、前立腺癌陽子線治療における下部尿路症状の有害事象の程度と照射時刻に有意な相関を認めた。そこで本研究では、概日時計の観点から、照射時刻による放射線有害事象の日内差が起こるメカニズムの探求・膀胱時計を調整する新規物質の放射線保護効果の検証を行い、放射線による有害事象を低減させる創薬・臨床応用につなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまで局所限局性前立腺癌に対する陽子線治療の臨床研究において、照射時刻によって排尿障害の程度が異なるという時刻依存性の関連を見出していた。その結果から、膀胱機能の日内変動に関わる概日時計機構が放射線治療による排尿症状の日内差に関与するという着想に至り、本研究では放射線照射時刻の違いによる膀胱の放射線反応性や排尿障害の変化を、膀胱時計遺伝子やその制御下で日内変動する分子を軸に探求することで、放射線照射による排尿障害を低減するメカニズムを解明することである。ヒト不死化尿路上皮細胞と尿路上皮特異的にターゲット遺伝子をKO可能なマウスを用いて、①In vivo生体実験では、マウスの膀胱に異なった時刻で放射線を照射し、その照射時刻により、炎症性変化や排尿機能にどのような影響が出るか ②In vitro細胞実験では、ヒト不死化尿路上皮培養細胞を血清刺激(Serum shock)にて概日時計機構を同調させ、放射線の照射時刻の差により尿路上皮の遺伝子発現や機能がどのように変化するかを検討し、概日時計機構と放射線感受性の関連を明らかにすることを目的としている。さらに、主要時計遺伝子Bmal1ノックダウン細胞を用いて、放射線照射時刻による反応性の差への影響とともに、尿路上皮のBmal1の放射線感受性への役割について探索する。時計遺伝子や日内変動因子の放射線障害保護のメカニズムの解明、膀胱時計に作用する物質の放射線保護効果の検証を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
in vivoの実験においてマウスの膀胱に安定的に放射線照射を行う実験系の確立とともに、使用するノックアウトマウスの放射線の影響のない状態でのそのWTとの比較の再検討が必要となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
尿路上皮細胞において放射線感受性に影響を与えるうる因子について、新たに候補が上がり、そのBmal1自体の変動の影響について引き続き検討を進める。 マウスの実験については、膀胱への照射実験系を確立し、膀胱の放射線照射に対する影響の概要を把握する。その上で、すでに作製が完了している尿路上皮特異的Bmal1KOマウスのWTタイプとの排尿状態やもともとのphenotypeの差を再検討する必要があり、その検討を平行して進める。
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