Project/Area Number |
22K09502
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
本田 正史 鳥取大学, 医学部, 准教授 (20362890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武中 篤 鳥取大学, 医学部, 教授 (50368669)
引田 克弥 鳥取大学, 医学部附属病院, 特命准教授 (50403407)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 排尿機能 / 薬理学 / 生理学 / ドラッグデリバリーシステム / 膀胱内注入 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、従来の薬物療法では改善できない過活動膀胱の症状(頻尿、尿意切迫感など)に対する新しい薬剤の膀胱内注入療法を確立するために、実験動物を用いた基礎研究を行う。 使用する薬剤はSKチャネル開口薬で、膀胱に尿をためやすくする作用があることは分かってきているが、その作用機序は十分には解明されていない。また膀胱内に注入した場合の効果も不明な点が多い。膀胱内に注入する薬剤の膀胱組織への吸収効率を改善するため、注入前に薬剤を特殊処理し実験を行う予定である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、膜融合性リポソームを用いた標的化ドラッグデリバリーシステムによる小コンダクタンスカルシウム活性化カリウムチャネル(small-conductance K+ channel: SKチャネル)開口薬膀胱内注入の有効性を包括的に明らかにし、下部尿路機能障害に対するSKチャネル開口薬膀胱内注入を臨床応用レベルまで展開するための研究基盤を確立することが目的である。 令和4年(2022年)度は、薬剤膀胱内注入による膀胱内圧測定がスムーズに実施可能な安定した実験系を確立するため、今までに予備実験が終了している基礎研究の追加を行った。具体的にはCyclophosphamide(CYP)により誘発される排尿筋過活動に対するrSNSR1 agonistの膀胱内注入の効果を検討した。雌SpragueDawley(SD)ラットを使用し、CYP投与48時間後にウレタン麻酔下に連続膀胱内圧測定を施行した。rSNSR1 agonistである、BAM8-22(300, 1000, 3000nM)を膀胱内に持続注入した。BAM8-22の膀胱内注入はCYP誘発膀胱炎ラットモデルの排尿間隔、排尿閾値圧を容量依存的に増加させた。 令和5年(2023年)度は、CYPにより誘発される排尿筋過活動に対するrSNSR1 agonistの膀胱内注入の効果を、BAM8-22の投与量を変更し検討した。投与量を変更しても、BAM8-22の膀胱内注入は、CYP誘発膀胱炎ラットモデルの排尿間隔、排尿閾値圧を容量依存的に増加させることを確認した。 また、本研究で用いる膜融合性SKチャネル(small-conductance K+ channel)開口薬リポソームを安定して作製するための手順の確認を行い、rSNSR1 agonistの場合と同様に、膀胱内への注入速度の調整と、注入溶液の至適濃度に関する予備実験を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
SKチャネル(small-conductance K+ channel)開口薬のラット下部尿路機能への影響を調べるため、令和4年(2022年)度および令和5年(2023年)度は測定方法(膀胱内圧測定)に関する実験系の確立を進めた。その過程で今後の研究を遂行する上で必要となる実験系の確立を行うことができ、またいくつかの新たな知見を得た。そのため、おおむね順調に研究は進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年(2024年)度は、令和4年(2022年)度および令和5年(2023年)度の研究成果を踏まえ、SKチャネル(small-conductance K+ channel)開口薬のラット正常下部尿路機能に与える影響を調べる。具体的には、①SKチャネル開口薬膀胱内注入のウレタン麻酔下連続膀胱内圧測定各パラメーターに対する効果、②SKチャネル開口薬を用いた膀胱組織切片の等尺性張力実験、③膀胱でのSKチャネルサブタイプ発現量の解析を行う。
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