泌尿器癌の腫瘍免疫におけるVCANの役割の解明と免疫療法への応用
Project/Area Number |
22K09513
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
三井 要造 東邦大学, 医学部, 講師 (90441295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 秀行 東邦大学, 医学部, 准教授 (10408875)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | がん免疫治療 / 抗がん剤治療 / VCAN / 泌尿器がん / 癌免疫治療 / Versican / Versikine / 前立腺癌 / 尿路上皮癌 / 腎細胞癌 / 泌尿器癌 |
Outline of Research at the Start |
コンドロイチン硫酸の一つVCANは、泌尿器癌をはじめ様々な癌種で癌の進展に関与している。癌免疫においては、VCANは細胞障害性Tリンパ球(CTL)の動員を抑制する一方で,その分解産物versikineはCTLを誘導することが近年明らかとなった。本研究では前立腺、腎、及び尿路上皮癌を対象とし、VCANが低下し分解産物versikineが豊富な腫瘍では、より多くのCTLが誘導され、免疫チェックポイント阻害薬(ICIs)の治療効果が増加するかを検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、まず2022年度のデータ解析で同定した各腫瘍免疫を反映しうる泌尿器がんの予後因子について、それぞれ論文化をおこなった。その結果、血清CRP値とアルブミンを組み合わせたモデルが去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)患者の予後予測として有用であるとした論文は、2023年6月に英文雑誌Frontiers in Oncologyに掲載された。また、血清AST/ALT比が前立腺がんの進展状況を反映し予後を予測するとした論文は、同年9月に英文雑誌Scientific Reportsに掲載された。腎細胞がんに関する論文は、術前血小板数や白血球数が局所進行性症例における再発層別化因子として有用であるとする内容で、現在英文誌へ投稿中である。膀胱がんに関しては、筋層浸潤性膀胱がんに対する術前化学療法のレジメン別で予後が大きく異なることを同定した。本内容も現在、英文雑誌へ投稿中である。 臨床検体を用いた免疫染色に関しては、現在各がん種の対象患者の選定が終了し、薄切と染色を行っているところであり、今後VCAN、versikine、PD-L1、CD8、PD-1の発現と意義についてそれぞれ評価する。前立腺がん細胞を用いたin vitro実験では、アンドロゲン遮断薬の長期投与の前後でVCANの発現に変化がみられなかった。他がん種の細胞株も対象とし、引き続きICIsを含む治療薬の投与と、VCAN発現との関連性を評価する。この研究の最終目標は、VCANが泌尿器がんにおける抗がん化学療法やICIsの効果予測と、それら治療の効果増強になるかを検証することである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
複数のがん種患者を対象とするため対象症例数が多く、薄切や免疫染色に時間を要していることが一つの要因である。また2022年度のデータ解析で得られた複数の知見に関し、2023年度でそれぞれを論文化したため、これにも時間を費やすこととなった。その結果、当初予定していたin vivo実験まで研究が進行していない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
関連した研究から得られたこれまでの研究成果は、現在全て論文化することができており、来年度にはその負担がなくなる。そのため、薄切や免疫染色に大幅に時間を割くことができるため、臨床検体を用いた検討・解析を早急に終わらせることが可能と考える。また並行してin vitro、in vivo実験を行うことで、2024年度中に最終目標まで実験を行うことが可能となるよう努める。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)